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ドラマ評論家・成馬零一の「女優の花道」番外編

「貧しさをエンターテインメントに」里咲りさは、いかにして“Zeppワンマン”にたどり着いたのか

 AKB48の成功以降、ライブハウスを拠点とする地下アイドルシーンは盛り上がりを見せており、文化として完全に定着したといえる。

 しかし、日本のエンターテインメントの担い手の多くが直面している「儲からない」という壁に、彼女たちもまた、ぶつかっている。地下アイドルはライブの回数が多く、肉体的にも精神的にも消耗が激しい。しかし、それに見合う対価を受け取っているとは言い難く、ライブだけでは食えないのが現状だ。だから、多くの地下アイドルは疲弊して次々と辞めていく。

 食えないこと以上に問題なのは「どうすれば売れるのか?」という出口が見えないことだ。

 結局、大手芸能事務所に所属するか『ラストアイドル』(テレビ朝日系)のようなオーディション番組に参加して、秋元康がプロデュースするアイドルグループに入るしか道はなく、それができないなら、青春の思い出として文化祭感覚で楽しむしかない、というのが、地下アイドルに関わっている人々の本音ではないかと思う。

 そんな中、地下アイドルでありながら、“売れる道”を切り開いているのが、里咲りさである。

 里咲は、自分で作詞作曲を行うアイドル兼シンガーソングライターだ。運営も自分で手掛けているため、社長(しゃちょー)の愛称で親しまれている。

 9月22日には、彼女のような個人で活動するアイドルが借りるのは難しいと言われている「Zeppダイバーシティ東京」でのワンマンライブも成功させた。

 里咲りさとしてデビューして3年。彼女がここまでこられたのは、歌手としての力量もさることながら、運営としての才覚があったからだろう。

 里咲がメディアで注目されたのは『ビートたけしのTVタックル!』(テレビ朝日系)のアイドル特集で、100円ショップで買ったタオルに名前をサインしたものを1,000円で売るといった「ぼったくり物販」をするアイドルとして出演したことがきっかけだった。

 次々とユニークな商品を打ち出して、自分で手売りをする里咲の物販は毎回面白く、ライブと同じくらい見応えがある。

 一方で里咲は、CD-Rを自分のパソコンで直接焼いて楽曲を売ることにこだわっており、オリコンチャートにCD-Rでランクインしたことも話題となった。

 ぼったくり物販もCD-Rも、地下アイドルの貧しさの象徴のようなものだ。

 しかし、里咲はそんな貧しさを逆手にとって、それ自体をエンターテインメント化することによって、注目を集めてきたのだ。


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