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14歳少女も……中国の若い女性の間で広がる「卵子売買」、その恐ろしすぎる内容とは?

卵子を売る側には、14歳の少女もいるという

 一時期、中国で「精子バンク」が話題になったが、売買されるのは精子だけではない。卵子も対象になっている。ただし、精子とは違って、売る側のリスクが高いようだ。

「香港01」(3月11日付)などによると、浙江省杭州市に住む女子大生・美娟さん(仮名、20歳)は、同級生がiPhone XS Maxを持っているのがうらやましかった。それなりに豊かな家庭なので、親に頼めば買ってもらえるのはわかっていたが、彼女はそれをしたくなかった。そんな時、大学のトイレでこんな張り紙を見つけた。

「卵子提供者求む」

 それによると、卵子を売ることは人体に無害で、毎日注射を打てば半月後には卵子を取り出せ、報酬を手にできるという。

 美娟さんが決断するのに、時間はかからなかった。10日間以上にわたって排卵を促進するための注射を打ち続け、1万元(約16万円)を手にすることに成功した。晴れて念願のiPhone XS Maxも購入できたわけだが、その代償は小さくなかった。突然、おなかが大きくなり、呼吸困難に陥ったのだ。

 すぐさま病院へ駆け込んだところ、医師は当初、彼女が妊娠していると診断したが、検査薬の結果は陰性だった。そこでさらに詳細に検査をすると、卵巣過剰刺激症候群に侵されていることが判明した。これは不妊治療の際に生じることのある合併症のひとつで、排卵を促すためのホルモン治療によって卵巣が過度に刺激を受けてしまい、腹痛や吐き気などの症状が現れる。

 通常の女性の卵巣は直径2~3cm程度だが、美娟さんのそれは13cmもあり、新生児の頭よりも大きくなっていた。おなかの中は腹水で満たされ、それが横隔膜を押し上げ、肺を圧迫していた。呼吸循環器系が弱っていたため、肺塞栓症を引き起こし、命に関わる危険性もあったという。

 幸いにも、5,000mlもの腹水を放出し、治療を施すことで美娟さんの容体は回復に向かっているが、このように卵子を売ることで生命の危険にさらされたり、子どもを産めない体になってしまうケースが後を絶たないという。

 中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、中国で広がる卵子売買についてこう話す。

「高齢化社会が進行する中、習近平政権は2013年ごろから一人っ子政策を緩和し『産めよ増やせよ』へと政策を転換した。それを機会に、『2人目妊活』を開始する夫婦が増えたが、妊娠適齢期を過ぎていたりして、不妊に悩む女性も多い。そうした事情のもとで、卵子売買が密かに活発になっている」

 卵子の購入者が妊娠できたとしても、卵子提供者が将来不妊になってしまえば、出生率の増加は望めない。

(文=中山介石)

最終更新:2019/03/16 16:00
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