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「SDGs」がとつぜんテレビで目立つようになった理由を探る!「それで誰が得をするのか?」

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「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」を意味するSDGsという言葉をメディアで目にすることが増えた。「貧困をなくそう」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」など17の目標と169のターゲット(課題)、232の指標を掲げ、2030年までに達成しようとする動きだ。

 この運動を広めるために、国やナショナルクライアントから多くの費用が大手広告代理店に流れている。この背景には何があるのか。SDGsを進めることで誰が得をするのか。陰謀論的な話を含め、さまざまな憶測が流れている。経済ジャーナリストのF氏に話を聞いた。

広告代理店いわく「SDGsは一大市場」

――テレビで「SDGs」が目立ち始めましたね。

 いっとき大手のネットメディアで露出が増えましたが、最近は減りましたね。お金の流れが変わったんでしょう。

 代わりにテレビでの露出がかなり増えていて、そちらにシフトしたというか、本腰が入ってきたようです。広告代理店の人に聞いても、以前は「まあ増えてるかも」とあいまいな返事だったんですが、最近は「SDGsは一大市場ですよ」と息巻いています。

――今年のGWに、TBSが「SDGs – 地球を笑顔にするWEEK」というのをやって。

 あれは某大手代理店がガッツリ関わったという話ですが、番組はいかにもバラエティ的で内容が薄かった。周知フェイズと割り切ったのでしょうけど、タレントが「身近なことからやってみよう!」なんて言っていて、あれでは自己満足にもなりません。

 何がどの程度「問題」なのかも踏まえずに、思いつきを話してるだけ。食品ロスの問題なんか、製造段階だってコストに関係してくるので相当頑張っていますし、小売や卸段階での廃棄量に比べたら各家庭でできることなど限られています。

――日テレも5月末から同じようなキャンペーンをやりましたけど、こちらにはSDGsという言葉が入っておらず、「Good For the Planet ウィーク」という名前でした。

 TBSのキャンペーン後、ツイッターなどに「SDGsうざい」という投稿が散見されたのを見て判断したのかもしれませんね。SDGsが一時のブームとして消費されてしまうことは、代理店としても望ましい事態ではない。そのあたり、日テレの体制はTBSよりしっかりしていたのかもしれません。

カネの出どころをめぐる「陰謀論」

――SDGsについては、いろんな人が「どこからそんなにPR費が出てるの?」と知りたがっているわけですが、調べてみて何かつかめましたか。

 いや、ダメですね。聞いたことを総合すると、こういう仕掛けなのかなという推測ができそうなのですが、なんか陰謀論めいたものになって、語るのもためらってしまいます。

 ただ、SDGsが広告代理店主導ではないことは間違いありません。みなさん誤解してますけど、電通も博報堂も完全にクライアントの言いなりで、彼ら自身に思想はありません。

 一方、広告代理店にSDGs関連の予算が急激に流れ込んでいるのは事実で、キャンペーン番組は今後も増えそうです。

 そのお金は国内超大手企業であるナショナルクライアントから出ているのですが、その背景には外資系戦略コンサルティングファーム(戦コン)の提言があるのでは、という話があります。

――それはどういう根拠なのでしょうか。

 SDGsの流れを作りたがっているのはヨーロッパ資本である、という話は以前から耳にしていました。そもそもSDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標のことです。

 そういうアジェンダを誰のために作っているかというと、アメリカと中国の覇権争いに対抗して、ヨーロッパの競争力を確保するために、欧州政府や企業、資本家たちが国連を利用しているという説があります。

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