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なでしこジャパン、再び冬の時代に? 新型コロナ禍の中行われた国際親善試合で3連敗

JFA公式サイトより

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、Jリーグをはじめその他スポーツの大会が軒並み延期・中止となっている中、実はサッカー女子日本代表は親善試合を行っていた。アメリカで行われたシービリーブス杯に出場していたのだ。 

 本来であれば話題になってもよさそうだが、なぜトピックスに上がらなかったのか?

「冬の時代が続いたサッカー女子日本代表ですが、2004年から勝利を重ね、なでしこジャパンとして世間からも認知されるようになりました。ですが、佐々木則夫前監督からバトンを受け継いだ高倉麻子監督のチームは2019年の女子W杯フランス大会でベスト16に終わり、世間の関心も薄れ始めた。そんな中迎えた今大会はボロボロで、メディアとしても、取り上げようにも、取り上げられないのが現状です。」(サッカーライター)

 今大会の初戦は、東京五輪の出場を逃したスペイン。にもかかわらず、先制点を奪われる。前半で追いついたものの、後半に入ってからもパスミスから失点してしまう。その後もピンチを招くが、スペインのミスに助けられ、徐々に盛り返しを見せた。が、攻めに出たところでカウンターに沈み、1-3でまさかの敗戦を喫してしまう。 

 先発を6人入れ替えて臨んだイングランド戦では、立ち上がりからアグレッシブに試合に入った。しかし、終了間際にまたもやミスから失点し、0-1での敗戦となる。

 東京五輪での最大のライバルとなるアメリカを迎えた最終節は、本番さながらに守備的な選手を投入して臨んだものの、軽率なファウルから与えたくなかった先制点を奪われてしまう。さらに、ミスから失点し、狙っていたゲームプランとは真逆の展開で前半を折り返すことに。

 岩渕真奈を投入した後半は、攻撃にリズムが生まれる。その岩渕が得点を奪い、反撃ののろしを上げたものの、試合を通して厳しいプレッシャーに対応しきれず、なかなかゴール前に進入できない時間帯が続いた。すると、お家芸になりつつある終盤の失点を三戦目でも喫し、1-3で3連敗となってしまった。

 大会を通じてミスからの失点が目立ち、攻守両面での形が定まっていないようにも見えるが、高倉ジャパンで東京五輪は大丈夫なのだろうか?

「守備がベースの佐々木前監督とは違い、高倉監督はボールを保持することで失点を防ぎ、さらに連動した攻撃で得点を狙う王者のチーム作りをしています。実際に昨年末に行われたEAFF E-1 サッカー選手権2019決勝大会で、なでしこジャパンは無失点で優勝するなど、結果は残しました。ただ、気になるのは、今大会のようにミスが続いた時に、それを立て直せる選手がピッチにいないこと。引退した澤穂希氏のような存在ですね。なでしこジャパンは、リオ五輪予選でもミスが続き、本大会に出場できませんでした。高倉監督の手腕よりも気になるのは、チームの精神的支柱となる選手が出てくるかどうかです」

 キャプテンの熊谷紗希が精神的支柱となるのか、はたまたベテラン選手をメンバーに入れるのか? もしくは高倉監督がフィリップ・トルシエのような鬼軍曹となり、選手たちを外からコントロールするのか? その答えを見つけなければ、なでしこジャパンは再び冬の時代に突入してしまうだろう。

TV Journal編集部

チームや選手、コアサポに媚びず、サッカーをエンタティンメントの視点からブッダ斬ります。

サイト:TV Journal

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最終更新:2020/03/16 14:08
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