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『GTOリバイバル』高視聴率で続編の可能性…“令和ナイズ”された物語も好評

関西テレビ放送 カンテレ/『GTO REVIVAL』公式サイト

 1998年に反町隆史が主演したフジテレビ系連続ドラマ『GTO』の26年ぶりとなる新作スペシャルドラマ『GTOリバイバル』が1日に放送され、世帯平均視聴率が関東は9.6%、関西は12.8%、個人視聴率は関東6.0%、関西7.8%(ビデオリサーチ調べ)と高視聴率をマークした。放送中はSNSも大いに盛り上がり、さらなる続編スペシャルや連ドラ化、映画化などの新展開が見えてきたと話題を呼んでいる。

 『GTO』は、藤沢とおる氏による同名コミックが原作で、元暴走族の高校教師「グレート・ティーチャー・オニヅカ」こと鬼塚英吉が、破天荒なやり方で生徒や学校の問題に体当たりでぶつかっていく学園ドラマ。社会現象級のヒット作となり、ヒロインの冬月あずさを演じた松嶋菜々子と反町の結婚のきっかけになったことや、生徒役から小栗旬、窪塚洋介ら後のスターを生み出したことでも知られる。

 令和の時代に復活した新作スペシャルでは、暴露系インフルエンサーのターゲットにされ、生徒や教師らが疑心暗鬼になっている私立高校に鬼塚が赴任。SNSの「いいね」で承認欲求を満たそうとする行為やパパ活、ネットの誹謗中傷など、現代ならではの問題を散りばめたストーリーが繰り広げられた。その一方で、事なかれ主義の教頭と型破りな鬼塚が衝突したり、女性教師や生徒たちが鬼塚に振り回されながらも熱意にほだされたりといった「お約束」もあり、過去作のエッセンスと新作らしさが調和した内容だった。

 現在50歳の反町が鬼塚を演じるとなると普通なら無理が出てきそうだが、今回の新作では渋さの中にヤンチャ感が残った「鬼塚が年齢を重ねたらこうなっていそう」という姿を体現。旧作で生徒役だった小栗旬、山崎裕太、窪塚洋介、池内博之らも出演したが、彼らの成長した姿も好評だった。それ以上にファンを沸かせたのが松嶋菜々子で、26年越しの夫婦共演は「美男美女すぎる」「熱すぎるツーショット」などと話題を呼んだ。

 ただ、視聴者からは「鬼塚の破天荒度が70%減だった」「鬼塚がかなり丸くなってた」という指摘も。劇中、1万円でパパ活をしようとした女子生徒に対して鬼塚が「1万は安すぎる。自分を大切にしろ」と諭し、教え子が経営する居酒屋でバイトさせるという展開があったが、視聴者からは「昔の鬼塚だったら『俺がもっと高く売る方法を教えてやる!』と言ってた」といった声もあった。

 鬼塚が“令和ナイズ”されていたことには賛否ありそうだが、だからこそ「家族で安心して観られた」という意見もあり、今回の新作はおおむね好評だったようだ。

 視聴率的にもドラマ不振が続いているフジテレビで今年トップクラスの数字で、この成功を受けて早くも「次の続編スペシャルや連ドラ化、映画化が見えてきた」との声が上がっている。フジにとって確実に高い支持を得られる作品は貴重で、今後の展開を考えないはずがないとみられているようだ。

 くしくも先日、フジテレビは同じ90年代に誕生した大ヒットドラマ『踊る大捜査線』プロジェクトを12年ぶりに再始動させ、今秋に柳葉敏郎が演じる室井慎次をメインにしたスピンオフとみられる新作映画を公開すると発表している。『GTO』がこの流れに乗る可能性は十分にあり、今後の新展開が期待できそうな気配だ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/04/02 19:30
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