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ダンカン×松村邦洋 沈没する野球を救うのはやっぱり阪神だ!(前編)

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 北京オリンピックでの野球代表惨敗を受けて、監督を務めた星野仙一監督に集中砲火が浴びせられている。一方、ペナントではテレビ視聴率がますます低下し、試合放送さえ少なくなってきている…….。そんな厳しい状況を打破するべく、お笑い界随一の「野球狂・阪神狂」の2人が東京・中野のタイガース居酒屋に緊急結集!

──まず、8月に行われた北京オリンピックでメダルを期待された星野ジャパンですが、4位という残念な形で終わってしまいました。惨敗という結果をめぐって、厳しい批判が数多く飛び交っていますが、おふたりはどのような感想をもたれていますか?

【ダンカン(以下、ダ)】 勝てなかったですけど、星野さんはまったく気にする必要ないですよ! 日本人が騒いでることになんて、いちいち振り回されてちゃ駄目でしょう。「上司にしたい人ナンバーワン」とか祭り上げといて、負けてしまったら、手のひら返してバッシングする。そういう人種なんだから。
 ただ、帰ってきてから「ストライクゾーンが、審判が……」って敗因について、星野さんが言い訳しちゃったでしょ。あれだけは、やっぱりマズかったね。国際試合には必ずある問題だし、それを負けた理由にするのはね。

【松村邦洋(以下、松)】 星野さんは、やっぱり人を動かすのが得意な監督ですから、長いペナントの中で本領発揮できるという面がありますよね。
 03年に優勝したときも、兄貴(阪神の金本知憲選手)の獲得に始まって、それまでの流れを一気に変えてくれましたしね。
 陸上でも短距離と長距離は全然別のものですけど、野球における短期決戦とペナントも、陸上競技と同じようにまったく違うものだと思うんですよ。星野さんは、ある程度長い時間をかけて、”対人間”でチームを作り上げていくタイプでしょう。だからこそ、今回の北京で、選手に怪我人が多かったことが僕は残念でしたね。

【ダ】 そもそも星野仙一という男は、68年のドラフトで巨人に指名されるはずだったのが、結局指名されなかったことで、反骨心の塊となったような人。今回の監督も、星野さんじゃなくて、島野さん(島野修/元巨人の選手で、68年のドラフトで巨人は星野ではなく島野を指名した)にしておけばよかったね(笑)。
 あえて言えば、選手が悪いよ。1試合で2回も捕球ミスをするプロ野球選手なんて、世界のどこにいるんだよ(笑)。

【松】 池田さんじゃないんですからね(池田純一/元阪神の選手。73年のペナント中、優勝を争っていた巨人との一戦でフライを落球し、逆転負けを喫した。最終的に0・5ゲーム差で巨人にV9となる優勝を許したことで、当時この落球にV逸の責任があるといわれた)。

【ダ】 そうそう(笑)。今回の日本野球代表は、それにしてもやる気がなかったよね。アメリカ代表はマイナーと大学生、韓国代表はペナントを休んでまでプロを出してきた。日本は、ペナントも休まず、メジャーにいる選手も呼ばず、中途半端もいいとこだったでしょ。そんなに野球は甘くないよ。

次のWBCは阪神の単独チームで優勝だ!

【松】 やっぱり、日本もオリンピックで本気で勝ちたいなら、ペナントを中断するべきでしたよ。

【ダ】 どっちかにするべきだったよね。アメリカは何十億円って年俸を払っている選手たちに怪我されたら誰が責任を取るんだっていう理由で、メジャーリーガーは出さない方針をとった。一方、韓国は国を挙げてメダルを狙っているから、ペナントを中断して、選手が怪我しても「お国のためなら」って納得できる状況をつくった。日本も、オリンピックはアマチュアで行って、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)はプロで行く、というふうに分けたほうがいいんじゃないかな。
 あとね、WBCは選抜チームではなく、ひとつの球団の単独チームで出たほうがいいというのが俺の持論。日本シリーズで優勝したチームが出るほうが強いと思うのよ。WBCは3月開催でしょ、それならオープン戦をやってる時期だし、それほど障害はないんじゃないかと思うんだけどさ。

【松】 そりゃ、ひとつのチームで出たほうが強いはずですよ。心のキャッチボールもできてるし、同じ釜の飯を食ったチームメイトってのは団結力が違いますから。
 ひとつ言えるのは、オールジャパンっていう組織を動かすことに、日本野球そのものが、まだ慣れてない感じがしますね。直前のキャンプも東京でやったけど、家が近くて帰れる選手は帰っちゃったりしてたみたいですからね。

【ダ】 五輪選手団長の福田(富昭)さんも言ってたけど、選手村にも入らずにちょっと一緒に練習したくらいの寄せ集めのチームで勝てるほど甘くないよ。それができないなら、やっぱりアマチュアの選手たちを集めて、じっくり時間をかけてオリンピック用のチームをつくって出場するべきだったんだよ。その代わり、WBCは日本シリーズで優勝したチームが責任を持って行く、と。
 今年は阪神が優勝しますから、監督は岡田さん、総監督に星野さんという布陣でオリンピックのリベンジを果たす。これですべてが丸く収まるじゃないですか(笑)。

【松】 そうですね、WBCは阪神が受け持ちましょう。

【ダ】 なんなら、WBCには毎回阪神が出場してあげてもいいですよ!

【松】 名案ですね。もちろん毎回、日本シリーズも優勝しますから、何も問題はないですよね。

骨折してても出場 それが”阪神基準”

──今回の星野ジャパンは、事前の選手選考にも、いろいろと問題があったと騒がれましたよね。たしかに、「実力」ではなく、「情」で選手を選んでしまったような印象がありました……。

【松】 コーチ陣にしても、仲良し内閣とかいわれてましたしね。ただ、もし存命ならば、コーチ陣には、真っ先に島野さん(島野育夫/球界屈指の名参謀と呼ばれ、星野とのコンビでは中日・阪神でリーグ優勝を果たした)が選ばれていたんでしょうけどね。

【ダ】 まあ、そもそも星野さんは、短期決戦で勝ったことがない人だからね。過去に日本シリーズで一度も勝ったことのない人に、監督を頼んだんだから、しょうがないですけど、この結果は受け入れざるを得ないのが筋でしょう。

【松】 選手選考についても多くの批判がありましたけど、監督と選手の関係っていうのは、やっぱり信頼しあってこそですからね。いくら調子が悪くても、予選からずっと一緒にやってきた選手を中心にチームをつくり上げていくのは、当たり前だと思いますよ。ただ、怪我人が多くなってしまったのは本当に悔やまれますけどね。

【ダ】 いや、新井(貴浩/阪神)骨折って、いったいどういうことだよ! 「実は6月から折れていた」なんてオリンピック終了後に報道されているけど、日本ではオリンピックに出場する選手の健康状態とかを事前にチェックしないわけ? おかしいでしょ、骨折している選手を出場させるなんて。

【松】 確かに、怪我してる新井を出場させなきゃいけないなら、小笠原さん(道大/巨人)でいいじゃんって思っちゃいますもんね。でもねダンカンさん、ウチ(阪神)は骨折してようが、試合に出ちゃう人がいるから(笑)。

【ダ】 そうね。骨折しててもヒットを打っちゃう人がいるからね。
 とはいえ、やっぱり健康状態のチェックはしようよ……。だってさ、オリンピックだよ(笑)。

【松】 でも、兄貴(金本)からすれば「骨折で休むなんて、どういうことだ!」ってなりますから。阪神の選手なら、骨折してても「折れてない」と言い張って試合に出ないといけないでしょう。

後編につづく/構成=テルイコウスケ/写真=田中まこと/「サイゾー」10月号より)

松村邦洋(まつむら・くにひろ)
1967年、山口県生まれ。芸人。タイガース関連の新聞スクラップ収集、有望なアマチュア野球選手を阪神に勧誘することが趣味。言わずもがなだが、野村克也、掛布雅之、吉田義男、川藤幸三ら阪神関係者のものまねレパートリーも数多い。

ダンカン(だんかん)
1959年、埼玉県生まれ。芸人、俳優、放送作家、映画監督など、多方面で活躍。東京・中野周辺の阪神タイガースファンを集めて1992年に結成された阪神の応援集団「中野猛虎会」会長。息子の名前に「甲子園」と名付けている。

2006 WBC 日本代表 栄光への軌跡

生き返ったぞ福留ぇええ!

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最終更新:2013/02/12 11:22
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