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『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第4話 トーコの名言「夢にしがみつくと息苦しいんだよ」

 雪のおじいちゃんを演じているのは樋浦勉。岡本喜八監督や今村昌平監督の映画によく出ていたベテラン俳優で、最近は北野武監督の『龍三と七人の子分たち』(15)でステッキを振り回して暴れ回っていた。その樋浦勉さん演じる半分ボケかかったおじいちゃんによると、カブラギのトラックが止まったのは、カッパさまの祟りであり、それはMIGHTYが近くの小川で立ちションをしたからだという。ここ、遠野は民俗学者・柳田國男の『遠野物語』でも知られる妖怪伝承が数多く言い伝えられる土地だった。

 お店が暇なので、雪の案内で「SHO-GUNG」たち一行は遠野のカッパ出没スポットを歩いて回ることに。『SRサイタマノラッパー』が急に白石晃士監督の低予算ホラーシリーズ『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』の世界へと変調していく。TOMこと水澤紳吾がゲスト主演した『戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE02 暗黒綺譚!蛇女の怪』は超名作なので、未見の人はぜひGW中にレンタルしてみてほしい。

 カッパ淵に到着したものの、特に不審な様子はなし。次に一行が向かったのは「めがね橋」。JR釜石線が「めがね橋」を渡る風光明媚な場所だ。雪いわく「ここを走る列車を見て、宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』を書いたらしいです」とのこと。この景観が不朽の名作『銀河鉄道の夜』を生み、さらに『銀河鉄道の夜』に感銘した松本零士がSFアニメの金字塔『銀河鉄道999』を描くことになる。遠野は民俗学の故郷であるだけでなく、男のロマンを掻き立てるパワースポットなのかもしれない。

 と、ここで視聴者へのサービスカットが!! 観光地めぐりに興味なさそうなトーコのスカートが突風に煽られ、中の赤い下着がチラッと見える。入江悠監督は『SR』三部作で硬派なイメージがあるが、同じテレビ東京系で2013年にオンエアされた連ドラ版『みんな!エスパーだよ!』では園子温監督と共に盛大にパンチラ祭りを開催していた人でもあった。深夜ドラマらしい、サービスカットは大歓迎である。

 雪の家で夕食をごちそうになった上に泊めてもらうという、IKKUたちは徹底的に人の好意に甘える達人でもある。カッパ騒動に終始した遠野の夜も更け、みんなが寝静まった後、ひとりバスタブの湯につかる雪。

「あ~、気持ぢい~。お風呂がいぢばん幸せよ~」

 東北弁でひとりごちる雪の無防備さが堪らない。Fカップの美乳グラビアアイドルとして人気を博した中村静香の生唾ボディが、テレ東の深夜ドラマで花開く。さすが、初代ドロリッチガールにして、『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「飲み姿かわいいグランプリ」王者だけあって、男の目線を釘づけにして離さない。

 そんな雪の入浴姿を、修学旅行中の中学生のように窓の隙き間から必死で覗き見するカブラギと元おっぱいパブ店員であるTOM。『水戸黄門』(TBS系)のお銀(由美かおる)の入浴シーンのように、できれば今後もゲスト女優の入浴シーンはお約束としてお願いしたい。ベタかもしれないが、過去の国民的大ヒットシリーズから鉄板要素を吸収していくことも、入江悠監督にとっての旅の目的だろうから。

 カブラギとTOMがデコトラ以上に下半身をギンギンにさせている一方、庭先ではもうひとつのドラマが進行していた。寝付けなかったのかトーコが夜空に浮かぶ月を眺めていると、カッパさまの呪いでチンコが痛くて、やはり寝付けずにいたMIGHTYが何やら話し掛けている。「SHO-GUNG」の中ではいちばんイケメンではあるMIGHTYは大間で観光ガイドとして過ごしていた間に、トーコと何か関係があったのか? 思わせぶりな月夜のシーンである。

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