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FMラジオにもっと音楽をーー楽曲重視の編成改革を進める「インターFM」の挑戦

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インターFMの音楽重視路線は、熱心なリスナーから歓迎されている

【リアルサウンドより】

 今、インターFMが面白い。そんな声が多方面で聞かれるようになった。筆者が以前、当サイトで「FMラジオから歌が消えた?音楽よりもトークが多く放送されるようになったワケ」という記事を執筆した際にも「インターFMは面白いじゃないか」といったお叱りの声を多数頂いた。その指摘は正しい。インターFMは時代の潮流に反して、今でも音楽に傾倒している稀有な放送局である。しかし、そんなインターFMもほんの数年前までは試行錯誤を続ける「よくあるFM局」のひとつに過ぎなかった。いったい何が同局を変えたのだろうか?

 首都圏にお住まいの方以外にとってインターFMはあまり馴染みのないラジオ局かもしれない。インターFMの正式名称はエフエムインターウェーブ株式会社。1996年4月1日に外国語放送として開局した後発のFM局である。放送エリアは東京ローカルで、東京都および隣接県でのみ聴取することができる。開局当初はコンセプトに「Tokyo’s No.1 Music Station」を掲げ、洋楽中心の選曲と外国人DJによる英語のトークが本場アメリカのFMを彷彿させ一部で熱狂的なファンを集めた。

 しかし、聴取率では振るわず経営的にも厳しい状況が続く。開局時は精密生成品を製造する大手部品メーカー「ニフコ」及びその傘下にある英字紙「ジャパンタイムズ」によって経営されていたが、2006年にニフコは株式をテレビ東京の関連会社であるテレビ東京ブロードバンドに売却。2009年にはテレビ東京の完全子会社となった。経営母体がテレビ東京に変わる前後から番組の編成も大きく変わり始める。J-POPの選曲が増え始め、英語ニュースを除いてほとんどが日本語の番組となった。日本人ミュージシャンがDJを務める番組も増加し、開局当初にみられたようなアメリカのFMテイストは徐々に影を潜めるようになる。あるラジオ関係者はこう語る。「開局時からレイティングで万年最下位だったインターFMは広告売上においても苦戦していた。テレビ東京傘下となり広告のとれる番組編成へと大きく舵を切り替えたが、その結果ほかの在京FMと差別化するのが難しくなっていった。突然終了する番組も多く、内部は混乱していたようだ」。

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