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大御所作家・村上春樹の「ドイツ大麻パーティ」に見る“マリファナ解禁”の是非

 笹井氏は最後までSTAP細胞の存在を信じていたようだ。

 竹市雅俊センター長によると、笹井氏は10日ほど前から見た目にも体調が悪い様子だったという。

「研究室のスタッフから、会話がほとんどできない状態でケアする必要があると聞いていました。思い悩んで自殺してもおかしくない、そういう状態でした」

 騒動発覚後の3月には体調を崩して心療内科を受診し、約1カ月間入院していたという笹井氏だが、その時点で副センター長を辞任したいと申し出ていたという。だが、

「懲戒委員会が続いているし、STAP問題がクリアになるまで、もう少し我慢してほしいと思い、辞表を受け取るに至らなかった」(竹市センター長)

 亡くなる前まで笹井氏は、母親だけでなく親しい研究者にも「もうやめたほうが楽。アメリカに行きたい」と相談していた。一方で研究室が解体され、スタッフが職を失うのが心配だと語り、苦悩していたという。

 四面楚歌に陥った笹井氏を最後に追い詰めたのは、先のNHKスペシャル『調査報告 STAP細胞 不正の深層』だったという指摘もある。

 笹井氏は放送後、かなり滅入っていて、あれが引き金だったんじゃないかと語る理研関係者もいる。

 理研改革委員長の岸輝雄・東大名誉教授はこう指弾する。

「こうした事態を招いた理研の責任は重い。一連の提言は野依良治理事長が決断すればすぐに実行できたはずなのですが、あまりにも対応が遅かった。組織を守る気持ちはわかりますが、ある種の怠慢であり、謙虚さに欠けていたと感じざるをえません。もはや理事長も含めた幹部の退任まで考えないと、世間は納得しないのではないでしょうか」

 「ネイチャー」や世界最高峰の学術雑誌「セル」は相次いで笹井氏の死を悼む声明を発表したそうである。日本科学界の寵児の死は、計り知れない損失を与えたようだ。

 ところで最近、日本では脱法ハーブが“危険ドラッグ”と名称が変わり、取り締まりが強化されているが、海の向こうでは大麻解禁の動きが急のようだ。

「米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は27日、大麻の所持や使用を禁止する米国の連邦法を撤廃し、禁止するかどうかは州に委ねるべきだと主張する社説を掲載した。かつて、米国で制定された禁酒法と大麻を禁止する法律を比較し、『アルコールよりずっと危険性が低い物質を禁止するために、社会に大きな損失をもたらしている』と述べた」(7月28日付朝日新聞より)

 社会的損失とは、大麻で逮捕される人数が覚醒剤の3倍ぐらいあり、その費用と、逮捕された人間たちが落ちこぼれて悪の道へ入る予備軍になってしまうことを指しているようだ。現代でも大橋巨泉氏がカナダのバンクーバーに「マリファナ専門薬局」が急増していると書いている。

 バンクーバーでもマリファナを吸ったり売買することは禁じられているのだが、個人でケーキやクッキーになったものを楽しむのは問題ないという。

 その「薬局」ではメンバーシップ制にして、自然療法士と呼ばれる人の判断で、メンバーズカードを渡し、メンバーたちがそこでマリファナ入りのクッキーやチョコレートを食べながら、マリファナについて楽しく話し合うのだそうだ。

 巨泉氏も、かつてはマリファナを吸っていたことを告白し、がんなどの痛みの軽減にマリファナの有効性は認めながらも、こう心配する。

「近年のマリファナは、あの頃のものとは比べものにならない程強力だそうなので、一口では言えないが。ボクが一番心配するのは、若い人が楽にアクセスできるようになることだ。彼らは果たしてマリファナだけで止まるだろうか。ボクの知っているジャズメンの中にも、ここから入ってコカインやヘロイン、或いは覚醒剤に走って、あたら若死にしたものも多い」

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