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テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第98回

AV男優しみけんvs 絶対王者の熱きバトル!『BAZOOKA!!!』「地下クイズ王」という知的スポーツ

 彼の最大のライバルが、AV男優・しみけんである。第2回大会から出場したしみけんの登場は衝撃的だった。オープニングクイズの7問中6問を、驚異的なスピードの早押しで正解。AV男優という肩書やそのキャラも相まって、「地下クイズ王」の新たなスターの誕生を確信させるに余りあるインパクトだった。序盤に大差をつけたしみけんが、そのまま優勝を奪うかと思われていたが、高得点になる後半の難問を次々と正解していったのは、やはり王者・渡辺。大逆転劇を演じたのだ。

 そもそもしみけんは、少年時代から「クイズ」に魅了されていた。だからもちろん「AV男優」歴よりも、「クイズ」歴のほうがはるかに長い。クイズ研究会に所属していた学生時代には『おサイフいっぱいクイズ!QQQのQ』(TBS系)にも出演したこともあるという。

 そんなしみけんへの出演オファーは、ある意味、極めて「地下クイズ王」らしい狂ったものだった。突然、知らない番号からかかってきた電話に出てみると、開口一番「GスポットのGはなんの略?」と問題が出題された。ワケがわからぬまま「グランフェンベルク」と答えると、「正解です! じゃあ、ご飯一緒に食べよう」。そこで、正式にオファーを受けたのだ。

 続く第3回大会でも、渡辺vsしみけんの対決は続く。しみけんはオープニングクイズで一問も正解できず出鼻をくじかれたが、「薬物の10」の問題では「今年12月……」という出題の時点で早押しし「しぇしぇしぇのしぇー」を正答し、本来の調子を取り戻す。渡辺も、着実にポイントを重ねていく。この2人に、初出場で強烈なキャラクターを持つ女性・篠原かをりを加えた三つ巴のような展開。優勝決定は、最終問題までもつれ込む大接戦。そして最後に正解したのは、やはり“絶対王者”渡辺だった。泣き崩れるしみけん。その熱い姿に、「物語」は最高潮に盛り上がりを見せたのだ。

 そしてついに7月6日、第4回「地下クイズ王」が放送時間を90分に拡大し放送された。出場者は3連覇中の王者・渡辺、そしてもちろん、しみけん。彼は、「3回もチャンスを与えられて優勝できなかったら、次はない」と不退転の覚悟で、3日間仕事を休んでまで挑む熱の入れよう。

 さらに、伝説的クイズサークル「コンモリ」の代表・丸山洋平、前回大会でインパクトを残した篠原から「若手女性最強」と推薦を受け、「得意なジャンルはセックス」と言ってのける高野望、そしてこの企画への出演を熱望していた能町みね子が『BAZOOKA!!!』のレギュラー出演者による「BAZOOKA!!!オールスターズ」の助っ人として参戦。過去最強の布陣といっていいメンバーがそろったのだ。

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