又吉にも知ってほしい! 太宰治が心中した玉川上水に伝わる痛ましい都市伝説とは?
■玉川上水の都市伝説
昭和30年代に玉川上水の近辺にSさん家族が家屋を構えた。ご主人のSさん(30代)、きれいな20代の奥方に、聡明さが見て取れる顔立ちをしたひとり息子のTくんと絵に描いたような幸せを体現する一家だった。
小学生低学年だったTくんは夏場、近所の子供たちと玉川上水で水遊びをしていた。通い慣れた場所だったため、油断していたのか、突如Tくんは深瀬にハマり、子どもたちが見ている目の前で流されてしまった。一緒に居た子どもたちは、大人たちを呼びに行ったが、時すでに遅し、Tくんの姿は見当たらない。その後も連日連夜、夜遅くまで、Tくんの捜索は続いたが、ついに彼の姿を見つけることはできなかった。
溺愛していた一人息子がいなくなったため、心労がたたり憔悴しきったSさんの姿が隣近所の住民から目撃された。その痛ましい事件から、5日後の早朝、朝刊を取りに玄関先の郵便受けまでSさんが出ると、玄関先の門にずぶ濡れのTくんが死後硬直したまま立っていた。
自分で歩いてきたのか?
誰かに運ばれてきたのか?
はたまた河童の仕業か?
謎が謎を呼び、未解決のまま捜査は打ち切りになった。
その後Sさん夫婦は自宅を売却し引っ越した。聞くところによると、そのあとにSさん宅を購入した家族にも不幸が続いたという。現在は家も取り壊され、買い手のないまま土地だけが残っている。幸福な一家を突如襲った怪奇現象は誰がなにをもって行ったのか。すべては闇の中に消えている。
(文=traveling編集部)
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