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川島なお美と渡辺淳一の密会をスクープ、「噂の真相」岡留編集長が語る女優・川島なお美の美学と肝っ玉

「『SPA!』から企画が持ち込まれた時、真っ先に頭に浮かんだのが川島さんだった。カメラマンとして参加した初沢亜利が所属事務所社長と知り合いだったことで、オファーしたら快くOKが出た。しかも川島さんからは撮影をする前に一度打ち合わせがてらお会いしたいと言われて六本木で会ったんだ。もちろん僕のほうから『ご迷惑をお掛けしました』と謝ったけど(笑)、全然気にしている風ではなかった。やはり女優として肝の据わった人だと感心したほどでしたね。その席で川島さん自ら『セーラー服』で撮影してもいいですか? と提案してもらって。もちろん即オッケーでしたね(笑)」

 そして撮影当日も現場は和気あいあいといった感じで、過去の禍根など一切感じられないものだったという。

「新宿ゴールデン街で撮影し、そのまま打ち上げに流れたが、その席でも楽しくワインを飲んでいたよ。途中で『渡辺さんは撮影のことを知っているの?』と聞いたら『メールをしたら“勝手にしろ”と言われた』とお茶目に語っていたことが印象的だったね」

 その奇妙な関係は撮影後も続いた。沖縄に移住した岡留元編集長のもとに川島から連絡があったという。

「13年の年末に沖縄コンベンションセンターで川島さんが出演する『クリスマスキャロル』の公演があったが、その少し前に『沖縄に行くからお食事しましょう!』と連絡があった。沖縄でも痛飲しましたね。沢山飲んで笑って語って。その時、僕の似顔絵も描いてくれて。でも考えてみるともうその時既に、ガンの告知をされていたんだよね(同年8月に余命1年と告知)。でもそんな様子は全然見せなかった。しかもその一カ月後には手術を受けた。仕事に対する思いはやはり凄まじいものがあったんだろうね。抗がん剤治療や放射線治療をしなかったことも、このガンは化学療法が効果的じゃないことに加えて、女優としての美学、自己プロデュース、気概だったと思う。女優として人間として凄まじい生き様だったと思う」

 女優として生き、最後まで女優をまっとうした川島なお美。確固とした強い信念を持って行動し、夢を叶えていった女優・川島の死を深く悼みたい。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015/10/01 13:07
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