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村田諒太は「実質5~7位程度」!? フジテレビによる“飼い殺し状態”の初防衛戦に意味はあるのか

村田諒太オフィシャル「SUPPORTER’S CLUB」より

 プロボクシングWBA世界ミドル級王者・村田諒太の世界初防衛戦が15日、神奈川・横浜アリーナで行われる。相手は38歳でイタリア出身のエマヌエーレ・ブランダムラ。同級8位と伝えられるが、世界的には無名の選手だ。

 竹原慎二氏以来、国内2人目の世界ミドル級王者、さらに初防衛を果たせば国内選手としては史上初の偉業となるが、ボクシング界は意外なほど盛り上がっていないようだ。

「試合2日前の13日昼の段階で、チケットは大量に売れ残っている。1万5,000人を収容する横浜アリーナとはいえ、これは寂しい状況です。しかも、ボクシングのチケットは人気カードであれば、高額なリングサイド席から埋まっていくのが通例なんです。今回、売り切れているのは、もっとも安いE席だけ。もともと数の少ないリングサイドが余っているのが、このカードの注目度の低さを物語っていますよ」(スポーツ紙記者)

 村田といえば、昨年10月にハッサン・ヌジカム(フランス)を下してベルトを獲得した際にリング上で名指しで謝辞を述べたことからもわかる通り、フジテレビと電通の全面的なバックアップを受けてキャリアを積み重ねてきた。この春にはフジテレビの「改編キャンペーン」のイメージキャラクターを務めるなど、人気・知名度とも近年では屈指の選手である。

 その村田の初防衛戦に、なぜ注目が集まらないのだろうか。

「単純に、村田は世界王者のベルトこそ持っているものの、ボクシングファンは誰も“世界最強”だと認めていないからです。現在、日本で認定されている世界タイトルは、WBA、WBC、IBF、WBOの4団体。それぞれに世界王者がいる上、村田の保持しているWBAタイトルは、さらに上位に『スーパー王者』として、ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)を認定している。客観的に見て、村田の今の実績なら、世界ミドル級の中での評価は5~7位くらいが妥当なところ。相手のブランダムラは20~30位前後ではないでしょうか?」(同)

 どうやら、実質5位と20位で「世界タイトルマッチ」を争うというのが、プロボクシング界の現実のようだ。今回の防衛戦、村田は勝利しても世界的な評価は上がらず、万が一負けるようなことがあれば、キャリアが終わってしまうかもしれない。興行主とテレビ局、広告関係者にとって、目先の利益を生む国内開催はメリットがあるが、国際的な評価を求める選手側にはハイリスク・ノーリターンでしかないということか。

「もちろん、村田は優れた選手である上、自身が生粋のボクシングファンですから、自らの置かれた現状をよく理解しています。上位選手、有名選手との対戦を誰よりも強く望んでいるのも、村田自身でしょう。しかし、この初防衛戦をクリアした後も、しばらく足踏みをしそうな状況なんです」(同)

 次戦は夏~秋、アメリカでの試合が内定しているという村田だが、相手は同13位のエスキバ・ファルカン(ブラジル)になる見込み。ロンドン五輪の決勝で戦った“ライバル”であり話題性は十分だが、ファルカンもまたプロでの実績に乏しく、勝ったところで評価が上がる相手ではない。

 ミドル級は現在、5日5日に“頂上決戦”として予定されていたゴロフキンとサウル・アルバレス(メキシコ)の試合が、アルバレスのドーピング違反で中止となったことで混迷期に突入した。つまり、強い王者が対戦相手を探さなければならないという状況に陥るのだ。

 トップ選手となれば1試合で数十億円が動くプロボクシングの世界だが、村田ももう32歳。一刻も早くこのフジテレビと電通による“飼い殺し状態”を脱却し、本場アメリカでビッグマネーをつかみ取ってほしいところだ。

最終更新:2018/04/13 20:00
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