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『アイアンマン』首位も日本では低迷続くアメコミ映画

ironman0002.jpg『アイアンマン』/© 2008 MVLFFLLC. TM & © 2008 Marvel Entertainment. All Rights Reserved.

 週末の国内映画ランキングでは、『アイアンマン』が首位デビューを果たした。初日・2日の成績は動員16万3200人、興収2億1100万円というもので、最終的には興収12~15億円程度にとどまりそうなレベルである。

 8月公開の『ダークナイト』が2日間で2億1900万円(先行上映除く)なので、これとほぼ同等の成績。今年の全米市場では、『ダークナイト』が興収5億2400万ドルで年間首位、『アイアンマン』が3億1800万ドルで同じく2位と、今年の稼ぎ頭の2本をアメコミ映画が占めたのだが、日本ではいずれも興収10億円台にとどまりそうな雰囲気である。これは全米の3~4%に過ぎない。

 ちなみに、『スパイダーマン』はこれらに比べると、日本でもきっちり仕事をしている。1作目が興収75億円(全米興収4億0370万6300ドル)、2作目が67億円(3億7358万5800ドル)、3作目が71.2億円(3億3563万0300ドル)とそれぞれ日本でも全米の20%前後稼いでいる。

 だが、同じアメコミとは言え『スパイダーマン』が”等身大のヒーロー”で、ファミリーでも楽しめるのに対し、『ダークナイト』や『アイアンマン』は、”大富豪でしかもヒーロー”であり、どちらかというと大人向け。カブリものをしたヒーロー映画を大人が見るというのは、日本ではちょっと厳しいのかも知れない。

 改めて国内ランキングを見てみよう。

1 (初) アイアンマン (ソニー)
2 (1) ウォンテッド (東宝東和)
3 (2) パコと魔法の絵本 (東宝)
4 (4) おくりびと (松竹)
5 (3) 20世紀少年 (東宝)
6 (初) イキガミ (東宝)
7 (5) 崖の上のポニョ (東宝)
8 (初) 最後の初恋 (ワーナー)
9 (6) 大決戦!超ウルトラ8兄弟 (松竹)
10 (7) ハンコック (ソニー)
*(全国動員集計) 興行通信社提供。カッコ内は前週の順位。

 相変わらず東宝作品が10本中4本を占める好調ぶりだが、今週初登場で6位にとどまった『イキガミ』が意外にも不調。公開2日間で興収1億3400万円というのはだいぶ物足りない(それでも興収10億円程度は稼ぐのだが)。これ以外の東宝作品は、『パコ』は順調に推移しているものの、『20世紀少年』が30億円を超えてやや足踏み。また『ポニョ』が9月いっぱいまでで145億円強まで来たが、こちらもペースを落としている。『デトロイト・メタル・シティ』は興収20億円はクリアしたが、トップ10圏外に消えた。

 秋になって、ちょっと一息ついた感もある東宝作品群ではあるが、何と今年1~8月の東宝の累計興収は522億円を突破し、歴代最高記録ということである。アメコミヒーローが束になってもかなわない。
(eiga.com編集長・駒井尚文)

作品の詳細は以下より。
『アイアンマン』
『ダークナイト』

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最終更新:2008/10/13 00:16
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