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ギョーカイ【裏】座談会 [サッカー]編

人気急落でサッカー協会困窮 頼みの綱はやっぱり”旅人”(後編)

ssuhide.jpg中田も、さすがに自分探しに飽きたはず。
復帰の時期は近い!?

前編はこちら

まるで”派遣切り”Jリーガー残酷物語

【A】 JFAの資金不足も心配だけど、Jリーグの経営状況も、かなり危機的だよね。それでも、浦和のように資本の大きなところはどうにか持ちこたえられるんだろうけど、J2に所属する多くの小クラブは、経済危機の煽りを食らって、まさに厳冬到来。

【B】 ひとつ例を挙げれば、昨年末、J2のFC岐阜がJリーグから5000万円を1年間の返済期限付きで借り入れしたけど、現時点で3億円の負債を抱え、ユニフォームの胸に入れるスポンサーも埋まっていない状況。この弱小クラブが、たった1年で借入金を完済できるとはとても思えない。

【C】 現在、JリーグはスカイパーフェクTVなどの放送権料で得た収入を分配金として全クラブに均等配分しているけど、今年36にまで膨れ上がった個々のチーム経営状況に合わせて、分配金の金額を決めていかないと、富めるクラブと貧しいクラブとの格差は広がる一方になってしまう。

【D】 しかもJリーグ収入の大黒柱であるスカパー自体も、Jリーグ中継は赤字。昨シーズンも「契約打ち切り」という噂が出ていたし、5年契約の3年目となる今シーズンで視聴実績が出ないようだと、今度こそJリーグに違約金を払ってでも、打ち切りという決断をしかねない。

【B】 まさか、スカパー加入推進のために、犬飼さんが秋春制を提唱しているわけじゃないだろうけど(笑)。

【C】 Jリーグの経営諮問委員会はそういった最悪の事態に備えてか、貧しいクラブのフロントに対して「年俸500万円以上の選手は抱えないように」とお達しを出しているらしいよ。お客さんに夢を売るべきサッカー選手たちが、ロクに契約金ももらえず、年俸もサラリーマン以下の手取りで、しかも今後上がる見通しもない。さらに、クラブ経営のご都合で簡単にクビを切られるときたら……。昨年は名波浩(磐田)、森岡隆三(京都)、森島寛晃(C大阪)など大物選手の引退が多かったけど、その一方では、無名のままクビになった数多くの選手は路頭に迷うことになりそうだね。

【B】 まるで昨今の”派遣切り”と同じだね、Jリーガーも。じゃあ、もし自分の子どもが「サッカーやりたい」と言いだしたら、みんなどんなアドバイスをする?

【D】 当然「やるなら、お金になる野球にしろ!」だな(苦笑)。

専門誌も部数激減 救世主はやはりあの男

【C】 と、ここまでは周りの心配をしてきたけど、実はそれ以前に自分たちのクビが危うくなっている。

【D】 まったくです。新聞なんか買わなくても、試合結果みたいな最新情報を仕入れたけりゃ、ネットを見れば事足りる。

【A】 雑誌も同じですよ。新聞以上に雑誌は広告出稿料が命なのに、それがさっぱりだからね。取材経費をかけられないから、本来深い考察を要する記事内容は薄くなる。だからますます売れないという負のスパイラルですよ。

【B】 「週刊サッカーマガジン」(ベースボール・マガジン社)、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画出版社)、「ストライカーDX」(学研)の老舗3誌は、業界では「サッカー専門3誌」と呼ばれて、JFAからも取材面などで一目置かれている存在なんだけれど、その3誌でさえ、ここ最近部数が激減している。「サッカーマガジン」なんて一時は10万部を超えていたみたいだけど、今じゃ4万部程度。「サッカーマガジン」と「サッカーダイジェスト」も93年のJリーグ開幕前と同じ隔週刊に戻るという話もあるくらいだからね。

【A】 それに続くといえば、サッカー専門新聞「EL GOLAZO」(スクワッド)になるんだろうけど、ここも関西版は昨年12月から突如発売日が1日ずれて火・木・土の発行になったんだよね。

【D】 しかも紙面内容は関東版とまったく同じ。だからこの前なんかは水曜にあったJ1・J2入れ替え戦の試合予想記事が木曜発売で載っていたし。「もう試合終わってるっちゅーねん!」って(笑)。

【A】 日韓W杯の02年頃に、雨後のタケノコのようにいたサッカーライターたちも、淘汰される一方だよ。僕ら編集者もこの状況で冒険して失敗したら命取りになるから、やっぱり金子達仁とか戸塚啓みたいな大御所とか、いつも仕事を頼んでいるライター以外には頼めない。

【B】 ちなみに俺の知り合いのフリーのサッカーライターも、ここのところ取材現場で見かけないので「クリスマスはどうしていたの?」と電話してみたら、「寒空の下で、百貨店のクリスマスツリーを解体する日雇いバイトをしていた」って(苦笑)。

【C】 それじゃ、ただのフリーターだよな(笑)。いずれにせよ、日本サッカーもお先真っ暗。サッカーを界を活気づけるような救世主はいないのか?

【D】 いや、ひとりいますよ……。中田英寿。ドイツW杯を最後にサッカー選手を引退して”旅人生活”に入っていますが、昨年、彼の主導したイベント「+1 FOOT【B】 OOL MATCH」で6万3000人の観衆を集めた実績が示すように、現役復帰すればサッカー界に与える影響は計り知れません。

【C】 人一倍プライドの高い彼が、現役復帰なんてありえるのか?

【D】 でも、あながちありえない話じゃない。というのも、昨年11月に突如として持ち上がった「ヒデの所属事務所であるサニーサイドアップが、東京ヴェルディの経営に参画する」という話があったじゃない? 事務所がヒデ復帰のコーディネイト権を独占できるとなれば、Jリーグの1クラブくらいは高い買い物ではないですから。どうやら今年も同イベントは開催されるようなので、ヒデ自身は当日に向けたトレーニングを積む中で、完全復帰へのシナリオを描くんじゃないでしょうか?

【A】 じゃあ、ヒデ復活を夢見て、サッカー界を盛り上げていきますか!
(構成=宇美悠/「サイゾー」2月号より)

nakata.net 06-08 the journey

その旅行き先はいずこ。

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最終更新:2013/02/12 11:16
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