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『THE OUTSIDER SPECIAL』戦慄の舞台裏レポート【1】

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 相撲の聖地を不良がジャック!──15日、東京・両国国技館にて行われたアマチュア不良系格闘技イベント『THE OUTSIDER SPECIAL』(主催・リングス)。第5回大会となる今回は、映画『クローズZERO II』とのコラボイベントということもあり、過去最高となる7303人もの観衆を集め、大盛況のうちに無事閉幕した。

 が、血の気の多い不良や喧嘩屋が数多く参戦することで知られるこの大会。応援団の乱闘がまたしても客席で勃発したほか、バックステージでも、ブログでの煽りに端を発する睨み合いや、試合裁定に激怒した選手が暴れたり、という一触即発の事態が続発! 試合結果や試合経過は主催者発表などをご覧頂くとして、『日刊サイゾー』では、怒号やメンチが飛び交う舞台裏の様子を中心にレポート。また、常連組の人気選手や、気になるニューフェイスの素顔にも迫ってみた。

 力士の支度部屋2つが、出場選手の控え室。いずれの部屋も、25mプールほどの面積。部屋の真ん中が通路になっており、それを取り囲むように畳が敷かれている。壁には選手名が等間隔で張り出されており、その前の畳数畳分をマイスペースとして、各人がウォーミングアップしたり、仮眠したり、談笑したりと、思い思いのときを過ごす。

 赤コーナー、青コーナーで部屋が2つに分かれているので、対戦相手とは顔を合わさずに済む構造だが、だからと言って平和とは限らない……。

osp01.jpgTHE OUTSIDER SPECIAL ポートレート【01】
加藤友弥選手(撮影/水野嘉之)

os0402.jpg●”池袋 弐双龍の龍帝”
SHIN
(東京・25歳/出場2回目)

 赤コーナーの控え室で、最も近寄りがたい不良オーラを発散していたのが、このSHIN選手だ。喧嘩無敗の元チーマー。身長163㎝の小兵でありながら、目付きの怖さは大会屈指。一見コワモテだけど実はフランク、という選手も多いが、彼は違う。昨年、第2回大会に出場した彼に勝算を聞いたところ、「は? 勝つに決まってんだろ。やる前に負けること考えるわけねえだろ(ジロリ)」と、アントニオ猪木がアナウンサーをビンタしたインタビューそのままのやり取りになってしまい、殴られる前に逃げた記者。

 あれから8ヶ月。さすがにこちらのことを覚えていないだろうと、遠目に観察している最中、またしてもあの殺気立った目でジロリと睨まれてしまい、近寄るタイミングを逸してしまった。

 ちなみにSHIN選手のスペースの真正面は、彼のことをブログで挑発したとされる渋谷莉孔選手の陣地。よりによってなぜこんなスリリングな配置なのか。そのとき渋谷選手は控え室に不在だったようだが、この配置のせいもあって、SHIN選手は余計にピリピリしていたのかもしれない。これは試合後、勝って上機嫌のときにインタビューしするしかない。

os0403.jpg ……と思ったが、結果は無念のTKO負け。まだ戦えそうな雰囲気だったが、流血が止まらずドクターストップ。前回大会で失神者を出したことから、主催者は今大会、早期ストップを心がけていたようだ。

 試合後のSHIN選手は大荒れであった。群がるカメラマンを「撮んじゃねえ!」と威嚇しまくり、「まだピンピンしてんだろが!」と言って壁を思い切りブン殴る。

 これはとてもじゃないが、声などかけられる雰囲気ではない。癒しを求めて青コーナー控え室へ……。

osp02.jpgTHE OUTSIDER SPECIAL ポートレート【02】
平野海志選手(撮影/水野嘉之)

os0404.jpg“ホスト界のゴッドファーザー”
家崎明(東京・35歳/初出場)

 今回、出場選手の中で最年長の家崎選手。ゴッドファーザーを名乗るだけあって貫禄たっぷりだが、年長者だけあって物腰はソフト。試合前、青コーナー控え室にてインタビュー。

──35歳にして、アウトサイダーに出場しようと思われた動機は?

「仲間が何人か出てまして。前回出て負けてしまった雨宮氏に『リベンジしてくれ』と言われまして、それで出場を決めました」

──試合を迎えるにあたって、どのようなトレーニングを?

「仕事で朝まで飲んでから寝て、出勤前にジムへ通う、という感じですね。昨日はさすがに飲みませんでしたが」

os0405.jpg──ストリートファイトの経験は?

「働いている街が六本木なので、酔った外人が誰かに絡んでいるのを止めているうちに自分もエキサイトして暴れたり、ということはたまにあります」

──家崎さんが最年長なら、対戦相手は最年少の拳弥選手(静岡・17歳/初出場)。非常に面白い顔合わせとなりましたが、勝算は?

「若さに押されて僕がやられるんじゃないか、という予想が多いみたいですけど、年の功で打ち負かしたい。今日は絶対、殴り合いで行きたいですね」

 予告通り、殴り合いを制した家崎選手。その戦いぶりも見事であったが、試合後のマイクさばきも見事であった。大声で叫びすぎて何を言ってるのか分からない勝者が多い中、家崎選手はマイクを口元からちょっと離し、淀みのないソフトな口調で周囲への感謝の言葉を述べた。さすがホストクラブの支配人!
【2】につづく/取材・文=岡林敬太)

総合格闘技 関節技・絞め技を極めるテクニック

明日のためのその1。

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●過去の『THE OUTSIDER』レポート
第1回 K-1関係者も度肝を抜かれた! 「ガチンコ不良バトル」の舞台裏
第2回 「ありがとう」瓜田、敗れて潔し!『THE OUTSIDER 第弐戦』詳報
第3回 “不良の格闘技大会”参加者たちの魂の叫びを聞け!
第4回 THE OUTSIDER第4戦 腕自慢の喧嘩屋同士がガチ勝負!

最終更新:2013/02/12 11:14
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