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二番煎じばかり!? 視聴率低下を続けるドラマ界 今期も期待薄か

untouchable_abc.jpg朝日放送『アンタッチャブル』HPより

 出揃った感のある今クールのテレビドラマ。見渡してみれば、どこの局も二番煎じのドラマが目につく。粘着質な週刊誌記者を演じる仲間由紀恵主演の『アンタッチャブル』(テレビ朝日)は、展開の速さとノリの軽さ、そしてお粗末な謎解きなど、ドラマ全体の印象が仲間由紀恵の出世作である『トリック』(同)にソックリだし、『おひとりさま』(TBS)は、なんでも一人でやってしまう完璧主義者で仕事命の30代独身女性(観月ありさ)と10歳年下の草食系男子とのラブコメディー。これは、フジテレビで人気があった”空気が読めない独身40男”のラブコメディ『結婚できない男』にソックリだ。しかも、『おひとりさま』の草食系男子というのが、アラフォー世代に人気がある小池徹平で、狙いが見え見えである。

『アンタッチャブル』『おひとりさま』は、それぞれ初回視聴率10%越えとぼちぼちの数字ではある。同じ二番煎じドラマでコケてしまったのが、TBSの『小公女セイラ』とフジテレビの『リアル・クローズ』だ。

『小公女セイラ』の視聴率は、初回2時間SPにもかかわらず7.4%と低い数字。かねてよりネットなどでは、「名作劇場を現代版にアレンジすること自体が無理」「TBSは『こち亀』でこりなかったのか?」と企画や設定に無理があるとの指摘が多い。

『リアル・クローズ』に関しては、”香里奈三姉妹初共演””IMALUドラマ初出演”という話題性があったにもかかわらず、初回9.8%と二桁に届かなかった。これは、『イマジン』『おいしい関係』(ともに集英社)などを手がけた人気漫画家・槙村さとる原作の同名漫画をドラマ化したものだが、オシャレに全く興味のなかった絹恵(香里奈)が、パリの有名百貨店から引き抜かれたカリスマ部長(黒木瞳)との出会いをきっかけに外見も生き方も大きく変わっていくというストーリーは、米映画の『プラダを着た悪魔』(06)と設定が大きく被ってしまう。実際、『プラダを着た悪魔』の公開よりも先に漫画の連載が始まったのだが(原作となった同名小説は03年に刊行)、漫画原作を知らない視聴者は”パクリ”と思い込んでいるものが少なくなく、それだけで拒否反応を起こしたようだ。

 その一方で、オリジナリティ溢れる原作が大ヒットしているTBS『JIN‐仁』や、バラエティ出身の気鋭・福田雄一を脚本に迎えたフジテレビ月9『東京DOGS』など新たな試みが見られる作品は好スタートを切っている。話題性優先の作品とクオリティ重視の作品が混在する今期ドラマ、今後の動向にも注目である。

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文化人類学的見解

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最終更新:2009/10/27 12:10
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