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広がり続ける貧富の差……同性愛者相手のウリで生計を立てる中国の“農民二世”

 経済成長の陰で貧富の差が広がり続けている中国では、官僚の子息である「官二代」や富豪の子息である「富二代」たちによる、親の権力や財力に物を言わせ、庶民相手に横暴を働く事件が多発している。

 他方、社会的弱者の代表格ともいえる農民の子息である「農二代」たちの壮絶な境遇を、3月30日付けの「南方農村報」が伝えている。なんと、両親の出稼ぎ先の都市部で生活する農二代の男性の間で、同性愛者を相手にしたウリがひそかに流行しているというのだ。

 彼らの多くは“90後”と呼ばれる、1990年代生まれの若い農二代。広東省広州市のナイトクラブで「売春夫」として働いているある農二代男性によると、客層は自分の父親にも近い世代の富裕層で、一晩のサービスで約1,500元(約1万9,000円)というのが相場なのだという。

 ちなみに3月には、大陸から中国人男性が香港に大挙し、同性愛者相手に売春を行っている実態が報じられたばかりだ。

 これまでも、貧困から売春婦に転落する女性は数多くいた。ところが、男性までもがウリに手を染めるようになった背景について、中国在住ジャーナリストはこう語る。

「かつて、農村からの出稼ぎ労働者は、都会に出てきて汗にまみれて一定期間働くと貯金を持って農村に帰り、家を建てていた。しかし、彼らの出稼ぎ先で生まれた農二代は、両親が農村に帰っても都会での生活の継続を希望する場合が多く、さらに農地収用などで両親ともども帰る場所を失った者も多い。しかし、親のコネも学歴も都市部での戸籍すらない彼らにとって、まともな職に就くことは難しい。物価高騰が続く都会で生計を立てる手段として身体を売ることを選ぶ者も多いんです」

 特権階級者の下に生まれてきたというだけで横暴が許される者たちと、社会的弱者の下に生まれてきたというだけで、身体を売らなければならない者たち。運という言葉で片付けるには、残酷すぎる現実だ。
(文=牧田源)

愛と欲望の中国四〇〇〇年史

一筋縄ではいきませぬ。

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最終更新:2013/09/06 16:02
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