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木嶋のりこのアイドル的アイドル思考法 第15回

本番でもメイキングとまったく変わらなくて……「里佳津乃の≪純真無垢≫」

kijima__0000.jpg撮影=尾藤能暢

アイドルたちは、ほかのアイドルをどう見ているんだろう……? そんな疑問にお答えする連載「アイドル的アイドル思考法」。自他共に認める業界一の「アイドル通アイドル」木嶋のりこが、アイドルの魅力のすべてを語り尽くします!

 見ている人を楽しませるには、まず自分が楽しむことが大切――。仕事をする中で、今まで何度も周りの方からそう言われてきましたし、自分自身「その瞬間を楽しむ」ことをとても大切にしてきました。そのせいか、純粋に楽しんでいる姿が真っ直ぐ伝わってくる女の子には、ついつい目が奪われてしまいます。

 彼女を初めて見たのは、アイドルが大勢出演している舞台でした。

 もともと、その舞台に出演していた友人を見に行ったのですが、いつの間にか彼女に目を奪われていたのです。小学生役を演じていた彼女の笑顔は、本当に楽しそうで、舌足らずな話し方がなんとも愛らしく印象的でした。

 その後すぐに彼女のことを調べ、DVDを見てみると、舞台上で私が感じた彼女の魅力は本物だと確信しました。

 DVD『ぴゅあぴゅあ』は、彼女のファーストDVD。本人はメイキングで「とても緊張した」と話していますが、本編でその様子が感じられなかったことにびっくりしました。楽しそうに遊んだりはしゃいだりしている、その笑顔も話し方も声も、メイキングと変わらないのです。それは、彼女が素で楽しんでいるから。だから見ている側は、すごくそばに感じるし、一緒に楽しくなれるのです。

 ミックスジュースを作るチャプターと、黒ひげ危機一髪で遊ぶチャプターは、彼女のアドリブが多く、ありのままの姿を見せてくれていることがよくわかります。

 “よりかわいく”でもなく、“より萌えるように”でもない。カメラの先にいる私たちと、等身大の姿で純粋に楽しんでくれている……。彼女の姿を見ていると、そう思わずにはいられないのです。

 そんな彼女だからこそ、そのギャップに心を奪われたのが、子猫の姿で甘えるチャプター。媚びたり、ぶりっ子したり……普段はそんな姿を見せない彼女が、上目づかいで「にゃん」と語尾を上げて何度も繰り返すシーンは、巻き戻ししてリプレイした方も少なくないはず。メイキングでは、恥ずかしがりながらそのシーンを撮影する姿が見られ、その照れ顔を抑えたカメラマンさんに思わず感謝せずにはいられませんでした。

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