日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 高橋大輔、ソチまでの「3年」
アスリート列伝 第8回

「あと3年……」フィギュア高橋大輔が走り続けてきた、ソチ五輪までの長いマラソン

 五輪シーズンとあって、各選手の活躍に一層の注目が注がれた今シーズン。「いったい誰が代表に選ばれるのか」と、周囲はかたずをのんで見守っていた。高橋は10月のスケートアメリカこそ4位に終わるも、NHK杯で見事優勝し、五輪という目標に近づいた。しかし、11月26日、練習中に右足を負傷し、2週間の安静を余儀なくされてしまう。その結果、さいたまの全日本選手権では5位というふがいない結果に終わってしまった。それでも、日本スケート連盟が選出した五輪代表選手は高橋大輔だった。「あと3年」その決意が実り、再び大舞台への切符を手にした瞬間だった。

 高橋は、ソチを最後に現役引退を表明しているわけではない。しかし「人生の岐路に立っている」と告白する。彼は、ソチ五輪に向けて、こう語っている。

「結果がどうあれ、有終の美でなくても、悔しくても充分やり切った、と思えれば理想。でもあくまでも理想。僕はたとえいい結果でも、もっとできたはずと思うだろうし、どこかに絶対に悔いは残るし、完全に満足も納得もしないものだと思っている。『自分自身の納得』は一生しないと思うから、もうそれは求めない」(『それでも前を向くために~』)

 ソチで彼はいったいどのような結果を残すのか? そして、ソチ後、彼はいったい何を選択するのだろうか? 高橋の「3年間」は、この2月に区切りを迎える。
(文=萩原雄太[かもめマシーン])

最終更新:2014/06/17 16:39
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