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中国不動産バブルも崩壊間近か……華人最大の富豪が物件を続々売却中!

1280px-Xujiahui_2010.jpgイメージ画像(Wikipediaより)

 中国不動産バブル崩壊の足音が、一層大きく鳴り響いてきた。総資産3兆円以上といわれる華人最大の李嘉誠氏が、上海に保有するオフィスビルを売却する見込みであるという。


 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」によれば、李氏が率いる資産管理会社が売却しようとしているのは、上海市中心部にある31階建て、総床面積およそ5万7,000平方メートルのビルで、時価250億円以上に達する。

 90年代から中国不動産市場に積極的な投資を行い、巨万の富を築いた李氏だが、このところ一転して保有資産の売却を急速に進めている。

 同資産管理会社は、昨年12月にも南京市に保有していたオフィスビルを約410億円で売却している。また、李氏が率いる別のグループ企業は、建設中だった上海市のオフィスビルを、完成を待たずに約1,200億円で手放したほか、広州市内の大型商業施設も約410億円で売却している。

 また、李氏の息子である沢楷氏も、北京のオフィスビルを約900億円で売却している。

 「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、李氏やその親族が昨年8月以降に売却した中国の不動産資産は約3,300億円に上るとしており、中国不動産市場からの撤退との見方が出ている。

 持ち前の先見の明で、立志伝中の人物となった李氏の撤退に、いつもは強気な中国不動産市場のプレイヤーにも警戒感が広がっている。李氏の行動に追従する投資家が続出すれば、改革開放後35年ほどで築かれた砂上の楼閣は、一気に崩れ去る可能性もありそうだ。
(文=牧野源)

最終更新:2014/08/18 21:00
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