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和解狙い!? 『殉愛』で“99%負ける”訴訟前に毒を吐き続ける百田尚樹氏の本心とは

hyakuta1214.jpg「やしきたかじんメモリアルウェブサイト」より

 歌手・やしきたかじんさんの闘病生活をつづったノンフィクション本『殉愛』(幻冬舎)をめぐる争いが、なおも続いている。

 同書で名誉を毀損されたとして、たかじんさんの長女が出版元の幻冬舎に出版差し止めと1,100万円の損害賠償を求める訴えを起こしたが、同書の著者・百田尚樹氏も黙ってはいない。自身のTwitterで「今まで言わなかったこと、本には敢えて書かなかったいろんな証拠を、すべて法廷に提出する」「一番おぞましい人間は誰か、真実はどこにあるか。すべて明らかになる。世間はびっくりするぞ」となどと、なかば恫喝めいた予告をしている。

 週刊誌も両者の代理戦争を展開中だ。「サンデー毎日」(12月14日号/毎日新聞社)は、長女の代理人弁護士を取材。たかじんさんを偲ぶ会で、さくらさんへヤジを飛ばしたことや、病床のたかじんさんに「自業自得」とメールしたとする『殉愛』の記述を否定した。

 「週刊朝日」(12月19日号/朝日新聞出版)も、「百田尚樹さん、事実は違う。なぜ、私に取材しなかったのか」との大見出しで、百田氏サイドのずさんな取材手法を批判した。

 一方「週刊文春」(12月18日号/文藝春秋)には百田氏の文章が寄稿され、さくらさんの重婚や遺産目当ての結婚疑惑を否定し、それらを同書で記さなかったのは「私が描きたかったのは、凄絶とも言える闘病と愛の最後の二年間だったからです」と主張。「週刊新潮」(12月18日号/新潮社)も、表向きは「当事者双方インタビュー!」としているが、さくらさん擁護の言い分が目立つ。

 こうした状況について、出版関係者は「『文春』の文藝春秋社、『新潮』を発行する新潮社、これに『フライデー』や『週刊現代』を出版する講談社にとって、百田氏は“作家大先生”。彼の批判など、できるわけもない。百田氏はそれらを利用して、自分たちに有利な流れに世論を誘導しようとしている」と話す。

 ここまで百田氏サイドが躍起になっている背景には、長女との裁判が敗訴確実とみられているからだ。

「99%負ける。仮に著書で書いた内容が事実であっても、訴訟のポイントは長女にまったく取材もかけずに、誹謗中傷した本を勝手に出版した名誉毀損だからです。出版差し止めはどうなるかわかりませんが、数百万円の損害賠償は発生するでしょう」(法曹関係者)

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