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週刊誌スクープ大賞

「古舘伊知郎はよくやった」『報ステ』降板に、元名物編集長は何を思う?

 今年は選挙の年だ。まずは1月24日に投開票する宜野湾市長選は、翁長雄志沖縄県知事が推す新人候補と菅義偉官房長官が推す現職との戦いである。菅はディズニーリゾート誘致をちらつかせ、翁長が推す候補潰しに躍起になっている。

 もし菅が応援する候補が負ければ、彼にとっては手痛い失態になる。ポストによると、安倍首相はもはや政権の表紙にすぎず、実質的に政権を牛耳っているのは菅だと報じている。これが第7位。

 自民党とおおさか維新の会の一騎打ちになった大阪ダブル選で菅は維新の支持に回り、自民党候補は惨敗した。消費税の軽減税率問題で、適用範囲をどこまで広げるかでモメた。谷垣幹事長らは極力金額を抑えるよう主張したが、参議院選で公明党の力を頼むために菅は、公明党の要求を丸呑みした。

 谷垣が「抗議の辞任」をするのでは、という話が流れたが、菅は「辞めたければ辞めればいい」と突っぱねたという。

 昨年10月にはグアムを訪問して、米太平洋海兵隊司令官と会談した。ポストによれば、官房長官というのは危機管理の責任者であるから、外遊はもちろん選挙応援のために地方へも行かないのが原則なのに、それをあっさり覆した。

 おおさか維新の会、創価学会との太いパイプを持ち、安倍首相の次を虎視眈々と狙っている。否、その基盤は盤石になったというのである。これで参議院選を勝てば「安倍氏は憲法改正の実権のない“象徴首相”に祭り上げられ、“実質首相”である菅氏が全権を掌握する」(ポスト)というのだが、名前だけの象徴の人間に戦後体制をひっくり返す重大な憲法改正をやらせるなどもってのほかであること、言うまでもない。

 安倍首相はなんとしてでも大勝したい参議院選が7月にはあり、そこで参議院の3分の2以上の議席を与党で取り、悲願の憲法改正へと進めたいともくろんでいる。

 そのためには、野党の足並みがそろわないうちに衆議院も解散して「ダブル選挙」を狙っているともいわれている。文春は「参院選全選挙区完全予測」をやっているが、ここでも「非改選も合わせた自公の議席数は百四十七議席。ここに、おお維(おおさか維新の会=筆者注)と改憲勢力の『日本のこころを大切にする党(旧次世代の党)』も加えると百六十四議席で、三分の二を二議席上回ります」(政治広報システム研究所代表久保田正志氏)。

 そうなれば、もはや民主国家ではなく独裁国家である。そんな国を、国民の多くが望んでいるのだろうか?

 では、大惨敗必至の野党陣営に一矢むくいる策はあるのか?

「参院選の帰趨を決めるのは三十二ある一人区です。その意味でヒントになるのは、町村信孝全衆院議長の死去に伴う四月の北海道五区補選でしょう」(久保田氏)

 この補選で自民からは町村氏の娘婿、和田義明氏が出馬する。野党人営は共産党が候補者取り下げを示唆し、社会福祉士の池田真紀氏を野党統一候補として支援する方向だ。

「ここで池田氏が野党統一候補として勝利するようなことがあれば、参院選に向けて野党陣営は勢いづきます」(同)

 安倍首相は参議院戦と一緒に衆議院選もやる「ダブル選挙」を考えているようだが、そうなれば大阪市長を辞めた橋下徹氏が出馬するという声が大きい。

 文春で政権中枢の1人が、こう断言している。

「次の衆院選に橋下氏は出るだろう。本人も『(政界引退は)約束する話ではない』と言っている。橋下氏の出馬は、改憲に及び腰な公明党への牽制にもなる」

 また、参院選といえばタレント候補にも注目が集まる。出馬が確実視されているのは『五体不満足』の著者、乙武洋匡氏だという。

 元気の会の松田公太代表とは旧知の仲で、元気は政党要件を失う寸前で、松田氏は乙武氏を東京選挙区、自身は全国比例で生き残りを図る考えだという。

 今回から5議席から6議席に増える東京選挙区も、フジテレビ系朝のワイドショー『とくダネ!』司会者の菊川怜が、自民党から出馬するという下馬評が高い。

 また、昨年の夏、突如として国会前デモで登壇し、安保法案反対を訴えた俳優の石田純一にも、政治家転身がささやかれているようである。

 同日選挙に打って出た場合、衆議院の議席数はどうなるのか。久保田氏によれば、自民党は7議席、公明党は4議席減らし、その分、おおさか維新の会が26議席増の39議席を獲得。自民、公明、おおさか維新で改憲に必要な3分の2を大きく上回るというのである。

 そうさせないためには、どうするのか? もはや、憲法改正は絵空事ではない。今夏の参議院選挙は、改憲か否かを問う戦後初めての国政選挙になる。

 日和見では絶対いけない。どちらにするにしてもはっきり自分の意志を固めて、全国民が選挙に行くのだ。

 戦争ができる国になるかどうかだけではなく、この国の主権者が誰であるのかを見せてやるのである。今年は、日本のこれから百年が決まる年になるのだ。

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