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「客も入らない、強化にもならない……」サポーターにも見抜かれた日本サッカー協会の“ホーム偏重主義”

「客も入らない、強化にもならない……」サポーターにも見抜かれた日本サッカー協会のホーム偏重主義の画像1公益財団法人日本サッカー協会 公式サイトより

 サッカー日本代表は「キリンチャレンジカップ2017」で、6日にニュージーランド代表、10日にハイチ代表と対戦。アジア最終予選を勝ち抜き、W杯出場を決めた日本にとって、本番へ向けての強化試合という位置付けの2連戦だったが、ニュージーランド戦が2-1の辛勝、ハイチ戦が3-3の引き分けと、パッとしない結果に終わった。

 だが、試合内容もさることながら、日本サッカー協会(JFA)のマッチメイクにも批判が集まっている。日本がFIFAランキング40位であるのに対し、ニュージーランドが113位、ハイチが48位といずれも格下で、これでは強化につながらないという批判である。

「でも、結果を見れば、日本にとって決して弱すぎる相手ではなかったですよね。図らずも、ランキングにふさしい妥当なマッチメイクになってしまいました(笑)。まあ、それは冗談として、本来は強豪国との試合を組んで強化を図りたいところなのですが、今回はなかなか難しかった事情もあるんです。1つは、欧州と南米は最終予選が佳境を迎えており、スケジュール的に厳しかったこと。そして、もう1つはFIFAのレギュレーションの問題です。これで、アフリカ勢とも試合が組めなくなった」(サッカーライター)

 インターナショナルマッチウィークには、代表の試合を2試合組むことが可能なのだが、アフリカではこの時期に最終予選が1試合しか組まれていないので、理論上は日本と試合をすることができる。だが、ここで障害となるのが、前述のレギュレーション。

 インターナショナルマッチウィークに2試合を行う場合、ともに同じ連盟下の会場で開催されなければならないのだ。日本が一方の試合をホームで開催した場合、もう一方の試合は同じアジアサッカー連盟(AFC)に属する国の会場で行わなければならない。つまり、ホームで1試合を行う日本がもう1試合をアフリカへ遠征して戦うことはできないし、最終予選の最中、アフリカのチームを日本に呼ぶことも現実的ではなく、レギュレーション上も問題がある。そうした限られた選択肢の中で、最善の対戦相手として選ばれたのがニュージーランドとハイチだった。では、JFAが代表の強化のために手を尽くしたのかといえば、必ずしもそうではない。

「韓国はW杯出場決定が日本よりも後だったにもかかわらず、ロシア、モロッコと強化試合を行いました。ロシアは自国開催なので予選を免除されている上、強化へのモチベーションも高い。モロッコもアフリカの中堅国で、強化にはうってつけです。もっとも、韓国は2試合ともコテンパンにやられましたが、それでも現在の世界との差を測ることができ、貴重な経験を得たはず。なぜ韓国にできて、日本にできないのかというと、日本はホーム開催にこだわるからです。今回、韓国が戦った場所は欧州連盟(UEFA)圏内のロシアとスイスというアウェーだった。これに対し、JFAが日本国内で試合を開催したがるのは、入場料収入や放映権料といった多額の収入が見込めるから。つまり、強化よりも興行のほうが大事というわけです」(同)

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