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ブラック企業並み!? “Jリーグ過密試合日程”の功罪とは――2015年のサッカー界を振り返る

■JFAの愚策が続く

 11月にはJFA理事会で、J3リーグ所属のJリーグ・アンダー22選抜が15年シーズンをもって活動終了することが発表された。Jリーグ・アンダー22選抜は、Jリーグに所属しながらも、プレーする機会が与えられない18~22歳の選手をJ3でプレーさせようという狙いから設けられた。だが、たったの2年で終了。JFA幹部は「次のステップに」と、成功したかのように語っているが、「実際はまったく若手の育成につながっていない」という批判の声も。

 Jクラブが若手を育てられず、大学サッカーに頼っているのが現状だ。その流れを変えようと、Jリーグ・アンダー22選抜を作ったものの、基本は寄せ集めチーム。「チームとしてのモチベーションはないし、サッカーは個人プレーではなく、11人でやるもの」と指導者たちからは懐疑的な声が上がっていたが、結果、その通りとなってしまった。

 あるサッカーライターは、「この結果、大学サッカーの一部の監督が『大学がプロ予備軍になる』と、警鐘を鳴らし始めています。しかし、プロ予備軍の要素が強くなりつつあるために大学の単位が足りず、中退という形でJリーガーになる4年生もいる。大学サッカーの良さは、学生スポーツの中で、自らを磨けることなのですが、あまりにもプロ予備軍化されている。大卒Jリーガーのほとんどが、数年で契約終了となる現実を忘れて、大学側がプロ化を進めてしまうと、新たな問題が勃発する」と警鐘を鳴らす。

 18~22歳の育成に関しては、JFA幹部と大学サッカー連盟が、しっかりと話し合うべきではないだろうか。

■チャンピオンシップより、クラブワールドカップ

 15年シーズン、Jリーグは11年ぶりにチャンピオンシップを行った。スポンサーを集め、減った予算の穴埋めをするためだ。ただ、それではお金のために選手たちに過酷な日程で試合をさせることになると感じたのか、Jリーグ事務局は「視聴率20%は超える日本代表戦に興味を持った層に、Jリーグを見てもらうため」というのを大義名分とした。

 結果はというと、チャンピオンシップ準決勝の視聴率は5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、決勝第1戦は7.6%。決勝第2戦は10.4%を獲得したものの、大成功とはいえない。むしろ、Jリーグ王者であるサンフレッチェ広島が出場したFIFAクラブワールドカップがオークランド戦で10.3%、マゼンベ戦でも9.3%、リバープレート戦では強い裏番組があったにもかかわらず、11.4%の高視聴率を獲得した。そのサンフレッチェ広島の森保一監督は、チャンピオンシップが組み込まれた過密日程に苦言を呈していた。ベストコンディションでFIFAクラブワールドカップに臨めなかったためだ。もし、サンフレッチェ広島がベストコンディションで試合に臨み、リバープレートを破り、決勝でバルセロナとぶつかっていたら。Jクラブではありえないくらいの高視聴率を獲得できたのではないだろうか。

 ちなみに、16年シーズンもチャンピオンシップが行われることが発表されている。今年も、優勝するJクラブは過密日程を強いられる。

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 15年のサッカー界の明るい話題といえば、プレミアリーグでの岡崎慎司の活躍だが、なぜかメディアではあまり取り上げられなかった。むしろ、ACミランで干され気味の本田圭佑がフォーカスされ、暗い気持ちにさせられたくらいだ。

 16年はというと、1月から早速、リオ五輪出場をかけたAFC U-23選手権2016が行われる。しかし、U-23日本代表に対し、多くのジャーナリストたちは「勝ち抜けるか、かなり厳しい」と分析している。嫌な流れを断ち切れるように、U-23日本代表には、ぜひとも出場権を勝ち取ってほしいものだ。
(文=TV Journal編集部)

最終更新:2016/01/04 18:00
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