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ラグビーW杯、日本代表のジャイアントキリングの陰で囁かれる“アンフェア”な現実

 

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 9月20日に開幕したラグビーワールドカップ(W杯)は、日本代表が初戦のロシアに続いて、つい先日まで世界ランキング1位だったアイルランドを撃破。日本中がラグビーブームに沸いている。ただ、他の国から見れば「アンフェアだ」との声も上がりかねない有利な状況にあるのも事実だ。

 1987年のW杯開始以来、全大会に出場しながら、一度も1次リーグを突破したことがない日本。前大会では強豪・南アフリカを破り、1次リーグで3勝を上げながら敗退する史上初のチームとなったが、今回は1次リーグ突破はおろか、1位通過の可能性さえ出てきた。

 鍵となる次戦のサモアはランキング的に格下。残るスコットランドは前大会で大敗を喫した相手だが、10月1日時点でのランキングは日本の方が上だ。しかも勝利を後押しするのがスケジュールだ。週刊誌のスポーツ担当記者がいう。

「今回、日本は開催国ということで、スケジュールがかなり優遇されている。日本は試合間隔が最短でも中6日ですが、他のチームは中3日で試合をするケースもあり、日本戦のスコットランドも中3日での試合です。ラグビーで中3日は限界に近く、日本戦の後に中3日でサモアと戦ったロシアは明らかに疲れが目立ち、完敗しました。同じく中3日で戦ったフィジーも、コンディション不調でランキングで9つ下のウルグアイに負けています」

 それだけではない。移動に関しても日本は非常に有利なスケジュールになっている。

「日本が試合を行うのは東京(調布)、神奈川(横浜)、静岡(袋井)、愛知(豊田)ですが、イングランドは中3日で札幌と神戸で試合をしましたし、オーストラリアは札幌→東京→大分→静岡と、さながら日本一周です。1次リーグで相当疲労が溜まることは間違いない。スコットランドの監督も日程に関して不満を述べており、このまま勝ち進むと批判の声が大きくなるかもしれません」(同)

 まさになりふり構わず1次リーグ突破を目指す日本。スポーツマンシップからはかけ離れたやり方にも思えるが、ラグビー取材経験も豊富なスポーツライターは、こう語る。

「日本が有利だという批判は出ると思いましたが、それは今まで日本がやられてきたこと。日本が前大会で南アに勝った後にスコットランドに大敗した一因は、試合が中3日だったことですし、2011年大会では12日間で3試合やらされています。それもこれも1次リーグが各プール5カ国で行われるため、どうしても試合をしないチームが出てくることが問題です。現在、本戦出場国を20から24に増やそうという議論はありますが、ラグビーは世界的に裾野が狭く、枠を増やすと勝敗の興味が無くなる試合が増える恐れがあるため、これも未決定。今後も開催国有利の状況は簡単には変わらないでしょう」

 ラグビーは紳士のスポーツと呼ばれるが、ホスト国を立てるのも紳士のたしなみ、ということのようだ。

最終更新:2019/10/03 11:13
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