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『ガキ使』年末特番はどうなる? BPOの審議とバラエティ制作現場のジレンマ

文=黒崎さとし(くろさき・さとし)

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ダウンタウン(写真/Getty Imagesより)

 BPO(放送倫理・番組向上機構)の青少年委員会が8月24日、「痛みを伴うことを笑いの対象にするバラエティー番組」についての審議に入ることを公表して波紋を広げている。

 青少年委員会は、ある特定の出演者に痛みを伴う行為を仕掛けて、それをみんなで笑うような苦痛を笑いのネタにする番組に対し、視聴者から「不快だ」「いじめを助長する」などの意見がかねてから継続的に寄せられていることを問題視し、今回審議入りすることを決めたという。

 バラエティー番組を手掛ける放送作家は語る。

「もともと、バラエティー番組に関してはだいぶ以前から昭和の頃に許されていたような過激な演出はNGとされていました。いわゆる罰ゲームの演出でもひと昔前に流行った“ゴムパッチン”なんかは、昨今ではほとんど目にする機会がなくなっています。とはいえ、ただでさえこうした厳しい状況だったことに加えて、近年はテレビ不況による制作費の切り詰め、そして昨年からは新型コロナウィルスの感染対策を加味した演出を余儀なくされ、現場は四苦八苦していましたからね。そんな中でのさらなる追い打ちとなると、ほとんどお手上げ状態でしょう」

 実際、かつてほどの過激な内容は放送できないとはいえ、現状でも多くのバラエティー番組が痛みを伴う罰ゲームやドッキリなどの企画、演出に頼っている部分は多い。

 しかも、過去にはこんな出来事も……。

「『審議入りが決定したからと言ってそんなに騒ぐことでもない』なんて意見もありますが、00年には放送と青少年に関する委員会が、当時フジテレビで放送されていた『めちゃ×2イケてるッ!』の人気コーナー『七人のしりとり侍』が『暴力的でイジメを肯定している』、テレビ朝日で放送されていた『おネプ!』の人気コーナー『ネプ投げ』が『セクハラや女性蔑視に当たる』といった苦情に基づく見解を発表。その結果、両番組ともコーナーを終わらせることになりました。そういう意味では、今回の審議入りの発表は想像以上に重い。場合によっては、来春の改編でこれまで以上にバラエティー番組が減り、トーク番組や旅番組、グルメ番組が増えることになるかもしれません」とは民放テレビ局の編成担当。

 そうした中、業界内でにわかに注目度が高まっているのが、年末恒例のあの人気番組という。

「『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の年末特番の『絶対に笑ってはいけない』シリーズです。元々人気番組で世間に対する影響力は強いですし、出演者としてだけでなく、番組の構成にも名を連ねている松本人志さんはお笑いやバラエティーに対する情熱が人一倍強く、“武闘派”としても知られていますからね。納得する説明がなければ、相手が誰であろうと、自身のスタイルを貫き通す可能性は高い。“笑ってはいけない”というルールを破った出演者が罰として、ケツバットなどで苦痛を受ける演出をBPOや青少年委員会がどう判断するのか、業界内でも注目されているんです」(前出の放送作家)

 今年の『ガキ使』の年末特番は色んな意味で、例年以上に話題を集めそうである。

黒崎さとし(くろさき・さとし)

黒崎さとし(くろさき・さとし)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。

最終更新:2021/09/17 13:15

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