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西武・松井稼頭央監督休養で暗黒時代か…V字回復に成功したレジェンドに学ぶ「復活のカギ」

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松井稼頭央(GettyImagesより)

 西武の松井稼頭央監督が5月26日、休養を発表。後任として渡辺久信GMが指揮を執ることになった。松井監督は2023年からチームを率いたが、昨年は5位に終わり、今季も目下最下位。15勝30敗と大きく負け越し、事実上の解任となった。

「松井監督は現役時代、ベストナイン7回、盗塁王3回、7年連続3割、トリプルスリーなど、数々の記録を残し、日米通算2705安打を打った日本球界のレジェンド。類まれなる身体能力の持ち主として知られ、プロ入り後にスイッチヒッターに転向して、あっという間にレギュラーを獲得した天才でしたが、指導者には向いていなかったようですね。性格は本当に穏やかで、感情を露わにすることはめったになく、人の悪口を言ったり、誰かを責めたりすることが一切ないので、彼のことを悪く言う人はいません。しかし、2019年から2021年の二軍監督時代の順位は6位(7チーム中)、同率最下位、単独最下位と、ずっと低空飛行。それでも2022年に一軍ヘッドコーチに昇格し、翌年一軍監督に昇格しましたが、やはり結果を出せず、短い監督生活となりました。決して声を荒らげることはなく、試合に敗れても選手を一切責めない姿勢は、令和のコンプラ的には100点ですが、レギュラーを固定できず、失敗した選手にもすぐにチャンスが与えられるので、ベンチに緊張感が欠けているという指摘は絶えませんでした。本人は現役時代、ハードトレーニングでムキムキの体を作り上げ、背中でチームを鼓舞するタイプでしたが、監督としてはもう少し強い統率力が必要だったと言わざるを得ません」(週刊誌スポーツ担当記者)

 プロ野球の監督は、闘将、理論派、大御所、カリスマ、策士など、いろいろなタイプがいるが、求められるのはただひとつ「勝つこと」。いくら人間的に優れていても、結果が伴わなければ失格の烙印(らくいん)を押されるのは当然だ。その点、後任の渡辺GMは2008年から2013年までチームを率い、優勝1回、Aクラス5回と抜群の成績を残しており、実績は十分だが、過去の例を紐解くと、監督が休養したチームはその後、長い低迷期に入るケースが多い。

「2000年以降、監督がシーズン途中で休養したのは、病気療養を除いて過去12例。このうち8チームは翌年もBクラスに終わり、5チームは最下位になっています。2009年に大矢明彦から田代富雄に途中交代した横浜や、2015年に森脇浩司から福良淳一に途中交代したオリックスは、絵に描いたような暗黒時代に突入しています」(野球ライター)

 監督の途中交代は、いわば異常事態。ガタガタになった組織を立て直すのに時間がかかかるのは野球界だけに限らないが、何ごとにも例外はある。

「あっという間にV字回復に成功した監督が2人います。1人は2004年から中日を率いた落合博満。前年の終盤戦に監督が山田久志から佐々木恭介にバトンタッチされ、ごたつく状況での監督就任となりましたが、あっさり優勝すると、その後8年間、1度もBクラス落ちすることなく、4回もリーグ優勝して一時代を築きました。

 そして、落合以上に卓越した結果を残したのが、オリックスの現監督の中嶋聡です。中嶋は2020年のシーズン終盤に監督となり、同年は最下位で終わりましたが、翌年には2年連続最下位だったチームを優勝に導いたばかりか、その後3連覇を達成。暗黒時代から一気に黄金時代を築く、プロ野球史上でも例を見ない快挙を成し遂げました。

 落合と中嶋の2人にはハッキリとした共通点があります。それは安易な補強を行わなかったこと。落合は就任時、『補強は一切しない』『今の戦力で勝てる』と言い放ち、その通りの結果になりましたし、中嶋は山本由伸と吉田正尚を投打の中心に据え、杉本裕太郎を4番で大ブレイクさせ、“自前”で優勝を成し遂げました。西武は過去、FAで主力が抜けても、必ずその穴を埋める選手が出てきたチーム。意外と復活は早いかもしれません」(野球ライター)

 松井監督の休養という劇薬が、チームの奮起を促すか。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2024/06/02 10:00
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