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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第49回】

日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる”JAPPAI”の魅力とは……

motki0621.jpg「週刊ポスト」7月2日号 中吊り広告より

●第49回(6月15日~6月21日発売号より)

第1位
「世界一美しいニッポンのおっぱい」(「週刊ポスト」7月2日号)

第2位
「本当は笑えない『お笑い芸人』ランキング」(「週刊文春」6月24日号)

第3位
「スクープ!小沢健二『アメリカ人美女と極秘結婚』ラブラブ買い物姿」「フライデー」(7月2日号)

 先週から、サッカーWCと全米オープンゴルフ中継で寝不足だ。WCは、日本戦でなくても、観始めると結着するまで眠れない。日曜夜の「イタリア対ニュージーランド戦」も最後まで観てしまった。

 寝不足のせいもあるし、小難しい政治や経済の話は、どこも大同小異だからというのもあるが、読み進める気がしない。そこで今週は、軟派ものの佳作に焦点を当ててみた。

 第3位は、東京大学文学部を卒業し、世界的な指揮者・小澤征爾を叔父にもつ超サラブレッド、小沢健二のおめでた話。

 かつて”シブヤ系の王子様”といわれたオザケンも、42歳の立派なアラフォーになった。理由は知らないが、98年にシングル「春にして君を想う」をリリースして以来、13年の間、沈黙していたが、この5月からコンサートツアーを開始した。

 人気にはまったくの翳りはなく、チケットは即日完売したという。その人気中年男に、一緒に暮らすアメリカ人の女性がいるという。顔は写っていないが、スレンダーな超美女風である。

 買い物をしたり、接吻(古いね!)しているような抱擁ありで、二人の仲の良さが伝わってくるいい写真である。

「彼女は米国出身の写真家で映像作家の、エリザベス・コールという女性です。歳は小沢より5つか6つ下です。小沢とはアメリカで知り合い、交際する前にも一緒に南米や東南アジアを旅したこともあるようです」(音楽関係者)

 二人は昨年暮れに入籍している。アラフォーの星・オザケンの人生の春を素直に喜べる、「フライデー」にしては珍しい温かい(当人たちはほっといてくれというだろうが)記事だ。

 2位は、世の中になぜこんなお粗末なお笑い芸人が溢れているのかと、日頃お嘆きの諸兄にぜひ読んでもらいたい「文春」の記事。

 どこかで読んだ記憶があるが、今の若者たちは現実から逃避したいがために笑いたがっているから、そこを少しくすぐってやれば、稚拙なギャグでも、バカの一つ覚えのようなアクションを繰り返す芸人でも、笑うのだそうだ。

 この程度の聞き手に、この程度の芸人。したがって、今の芸人は、すぐに飽きられて使い捨てされるから、かつてのような話芸を持った芸人が育たないのだ。消耗品たるお笑い芸人たちを、自称お笑い好きの全国2,000人の男女に、採点してもらったという。

 笑えない芸人ランキングの堂々第1位に輝いたのは、はんにゃ。その理由は、「小学生でも笑わないようなコントをずーっとテレビでやっている」から。

 第2位は小島よしお。その理由は、「いつまでも海パン一丁なのが見ていて痛々しく不憫です」。芸人が同情されるようになってはお終いである。

 第3位が狩野英孝。「実家の神社の後をついで、親を安心させてあげた方がいい」。要は、芸がないということ。第4位はオードリーで、第5位には島田紳助が入っている。テレビ鑑定家の宝泉薫氏は、紳助についてこうバッサリ斬る。「存在そのものが鼻持ちならないという、小沢一郎的な嫌われ方をしています」

 注目は15位に、爆笑問題が入っていることだ。今や太田光は、お笑いタレントではなく文化人のように振るまい、ビートたけしのように尊大だと、私は思っている。しかし、まだ若いのだから、文化人としてより、お笑いの芸を磨くことに専念すべきだと思う。安易に、未熟なお笑いタレントを排出する吉本興業のやり方や、それをありがたがって、無批判に出し続けるテレビ局側のお手軽な番組作りの問題を、週刊誌はもっと批判していい。

 「ポスト」はなぜか先々週号は合併号だった。聞いてみると、サッカーWCの時は、出しても売れないからだという、消極的な判断からだったようだが、編集長も飯田昌宏氏に代わり、今号は満を持して(?)リニューアルしてきた。

 まず目を見張るのは、表紙の一番上にあるタイトルと写真だ。「特別付録 ご開帳! 観音開き 袋とじ 360°全方位ヘアヌード いちばん凄い 小向美奈子」とある。両側に小向のあえいでいる写真。ここで注目は「ヘアヌード」の文字だ。数年前、「ポスト」は今後ヘアヌードを載せないと朝日新聞に発表され、事実それからは、誌面から消えていた「ヘアヌード」の文字。

 消費税を4年間上げないと宣言した鳩山内閣の公約を、菅新内閣で、消費税は上げる、しかもその率は10%と、翻したのと同じような、「ポスト」の大転換宣言だ。

 それだけ売上げ減が深刻なのだ。背に腹はかえられないと、なりふり構わず、「現代」路線に参入してきた。もともと「ポスト」は、「現代」の編集長やスタッフを引き抜いて創刊した雑誌なので、物真似上手で、事実、長年部数で、「現代」は「ポスト」の後塵を拝していたのだ。

 今号では、「現代」も同じ小向を袋とじでやっているが、写真は断然「ポスト」のほうがいい。ヘアもバッチリ拝めるし、写真の迫力も数段上である。再び、「現代・ポスト」の軟派路線対決が始まるようだが、願わくば、昔のいいとこ取りをするのではなく、今の時代の「軟派記事」とはどのようなものかを、両誌が切磋琢磨して、われわれ読者に見せてもらいたいものだ。そうすれば、再び、月曜日発売の週刊誌の時代が来るかもしれない。期待しよう。

 さて、第1位は、「ポスト」の「世界一美しいニッポンのおっぱい」に捧げたい。これは「W杯応援連動企画」とあるが? ま、そんなことはどうでもいいか。

 写真家の伴田良輔氏は、これまでさまざまな300人超の女性のおっぱいを撮影してきたが、大和撫子のおっぱいの美しさは、世界一だと力強く宣言する。

 おっぱいは、「ぶどう型」「ささやき型」「いちじく型」「鏡餅型」「自立型」「ビーナス型」「夏みかん型」に分類されるという。

 ささやき型とは?

「いわゆる微乳タイプです。ラインが実に繊細でキレイ。乳首も自己主張していない。小鳥がささやくようなイメージです」(伴田氏)

 自立型って?

「乳房も乳首も上向きです。特に乳首が大きめで、自己主張が強い。自立した女性に多いようです」(伴田氏)

 こうした高品質のおっぱいを育んだのは、ワコールのような優秀なブラジャーメーカーの創意工夫が大きいとしている。そして、大きいおっぱいを是としてきた欧米人が、日本女性のおっぱいの魅力に最近、気がつき始めているというのだ。

「JAPPAI(ジャッパイ。”ジャパニーズおっぱい”の略)は世界ブランドになりつつあります。おっぱいW杯が開催されれば、日本は優勝間違いありません」(伴田氏)

 こうまでしてWCにかこつける必要はないと思うが、バカバカしくておもしろい、週刊誌らしい記事である。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

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最終更新:2010/06/21 21:00
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