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「ボクたちの最高の脇役だった」ハドソンが完全消滅へ……ファミコン名作クロニクル

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「キミたちのいい脇役になりたいな。」──そんなキャッチコピーでファミコン世代の少年たちを夢中にさせたゲームメーカー・ハドソンが2012年3月1日をもって完全消滅することが分かった。17日、コナミデジタルエンタテインメントへの吸収合併を行い、消滅会社となる旨の臨時報告書を財務省関東財務局に提出。19日に臨時株主総会で承認される見通しだという。

 1973年の創業から39年の歴史に幕を閉じるハドソン。ここでは、主にファミコン時代の名作を振り返りながら、ハドソンの功績に敬意を表したい。

ロードランナー(1984年)

米国で開発され、ハドソンによってファミコンに移植されたアクションパズルゲームの金字塔。シンプルで軽快な操作感と適度な難易度で多くのファンを楽しませた。プログラムのバグを利用した「透明ランナー」や「すり抜け」といった裏技、エディットモードなど、ファミコンの新しい楽しみ方も提供した名作だった。


ボンバーマン(1985年)

数々の続編が作られた日本ゲーム史上に残る傑作パズルアクション。敵との駆け引きを重視したゲームバランスは、近年までほとんど変更されないほど初代から高い完成度を誇っていた。画面隅に追い詰められて時限爆弾で”フタ”をされたときの絶望感を覚えているプレイヤーも少なくないはず。続編で実装された2P対戦モードもすこぶる中毒性が高かった。


高橋名人の冒険島(1986年)

ファミコンが生んだ最大のヒーロー”高橋名人”をモチーフにした横スクロールアクションゲーム。難易度が非常に高く、「ゲームは1日1時間」という氏の金言とは裏腹に、全面クリアには相当なやりこみが必要だった。スケボーに乗ったときの疾走感は「スーパーマリオブラザーズ」のBダッシュを凌ぐ心地よさ。


スターソルジャー(1986年)

縦スクロールシューティングとしてひとつの完成形を見せた傑作ゲーム。全国的に大会が開催され、高橋名人や毛利名人といったヒーローを生んだ。”速射・連打”の計測マシンも発売され、全国の小中学生がゲームの得点とともに連打スピードを競い合った。現在でも、縦スクロールSTGを指して「スターソルジャーっぽいゲーム」という代名詞が通用するなど、その影響は計り知れない。


桃太郎電鉄(1988年)

前年に発売された『桃太郎伝説』の世界観を踏襲し、鉄道会社を舞台にしたボードゲーム。監督のさくまあきらは現在までもっとも有名な”ゲーム監督”の1人として多くのファンに記憶されている。最大4人までのプレイが可能で、ファミコンにおけるパーティゲームの嚆矢とも言われている。日本全国の都道府県の地理をこのゲームで覚えた少年少女も決して少なくないはず。


上記の他にも、『チャレンジャー』や『バンゲリングベイ』など記憶に残る尖ったゲームを数多くリリースし、NECとの共同開発でPCエンジンを投入するなど、日本中、世界中のゲーム史にその名を刻んだハドソン。今夜、押入れの中のファミコンを引っ張り出してみてはいかがだろうか。

【編集部追記 2012/01/18 】
18日、ハドソンは合併後の『ハドソン』ブランド継続を発表しています。
株式会社コナミデジタルエンタテインメントとの合併について(株式会社ハドソン)

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最終更新:2013/09/09 19:05
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