
摩訶不思議な幻想空間にトリップ!『シルク・ドゥ・ソレイユ3D』
#映画

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今週も続々と封切られる新作映画の中から、驚異の身体パフォーマンスに触れる新感覚の3Dエンタテインメントと、変わらぬB級アクションの魅力を楽しむニコラス・ケイジ主演作を紹介しよう。
11月9日公開の『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』は、総勢1200人のパフォーマーからなるエンタテインメント集団『シルク・ドゥ・ソレイユ』の主要なラスベガス公演の収録映像を、映画オリジナルのストーリーに組み込んで構成した3D映画。サーカスを訪れた若い女性が、異空間に迷い込んだ曲芸師の青年の後を追い、色とりどりの舞台で大勢の男女が繰り広げる幻想的なパフォーマンスの世界を体験する。
オリンピック出場経験者を含む世界トップクラスのパフォーマーたちによるアクロバティックな身体表現と、創設から28年の歴史で培ったシルクの緻密で大胆な舞台演出をおいしいとこどりできる作品。ビートルズの名曲とのコラボで話題になった『LOVE(ラブ)』など7つのショーのハイライトが、3D映画を革新した『アバター』(09)のジェームズ・キャメロンによる製作総指揮で映像化された。観客も女性主人公の視点で、シルクの摩訶不思議な世界に出会い、立体的に迫る超絶パフォーマンスに興奮し、気づいたら自らも物語の一部になっているという、映画ならではの仕掛けが心憎い。
11月10日公開の『ゲットバック』は、『コン・エアー』(97)でケイジと組んだサイモン・ウェスト監督が15年ぶりの再タッグで描くサスペンスアクション。かつて腕利きの銀行強盗で鳴らすも、逃走時の仲間割れから逮捕され、8年間服役していたウィル(ケイジ)。出所した足で会いに行った娘アリソン(サミ・ゲイル)に受け入れられず気を落とすが、直後、ウィルに恨みを抱く昔の仲間がアリソンを誘拐。身代金として8年前に失った1000万ドルを要求されたウィルは、12時間というリミットの中、無謀な銀行襲撃を計画し、娘を取り戻すため奔走する。
『ドライブ・アングリー3D』(11)、『ハングリー・ラビット』(12)、『ブレイクアウト』(12)と、近年は中規模予算のアクション主演作が続くニコラス・ケイジ。誘拐された愛娘を命懸けで救出するタフなオヤジの図も、『ダイ・ハード4.0』(06)、『96時間』(09)など先行する傑作があり新味はないが、肩の力を抜いてスクリーンに向かい、ほどほどのスリルとそれなりのドンパチを味わうのがB級映画の愉楽。一方で、ウェスト監督が手がけたアクションスター総出演の超大作『エクスペンダブルズ2』も今年世界的なヒットを記録したが、シリーズ第3作にケイジの出演が決定したというニュースも。十分ビッグなスターなのに、B級アクションでも熱演するケイジが微笑ましい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』作品情報
<http://eiga.com/movie/77161/>
『ゲットバック』作品情報
<http://eiga.com/movie/58148/>
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