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 >  >   > 京都国際映画祭になぜ内田裕也?
本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」

吉本主催「第1回京都国際映画祭」盛り上がらず……内田裕也の登場に違和感

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芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!

 10月16日から19日の4日間にわたり、“映画もアートもその他もぜんぶ”というコンセプトで、日本映画発祥の地である京都で「第1回京都国際映画祭」が、吉本興業の祇園花月がある祇園会館をメインに、京都市内15カ所の会場で開催された。


 この映画祭は、以前から京都で開催されていた「京都映画祭」を継承する形で、沖縄国際映画際での実績がある吉本興業が中心になって、今年からスタート。京都という土地柄もあってか、沖縄と違って、映画だけでなく、アート部門も開設。京都発信の国際映画人を送り出すという、人材育成拠点の場に発展させたいという意気込みで開催された。

 初日のオープンセレモニーには、来年公開予定の映画『at Home』に主演する竹野内豊と松雪泰子らがレッドカーペットに登場。それなりの盛り上げは見せたようだが、よくわからないのは、ロックンローラーの内田裕也も登場したことだ。プレスを読むと「内田裕也ロックンロールムービー2DAYS」と銘打って、過去に内田が出演した映画『十階のモスキート』と『コミック雑誌なんかいらない』の2本が映画祭で上映されたという。

 それにしても、なんで内田なのかと思ったら、この映画祭の総合プロデューサーはかつて、松竹映画で“奥山ジュニア”と呼ばれていた奥山和由氏。内田と仲がいい彼の好みだけで、いまや映画界とは縁遠く、イロモノ扱いされている内田が選ばれたのではないだろうか。

 筆者は、3日目の18日に映画祭を取材した。しかし、いざ見てみると、正直、普通の映画祭とは異なる雰囲気だった。まず、会場が多すぎる。ほかのメディアも、どこをどう取材すればいいのか迷ったようだ。また、この映画祭では、これから世界で活躍が期待される俳優に贈られる「三船敏郎賞」を新設したというが、1回目の受賞者は役所広司。彼はすでにハリウッド映画に多数出演し、俳優として国際的な評価を受けている。それだけに、今さらという気がしたし、案の定、話題性もなく、賞としての注目度はゼロに近かった。どうせなら、手前味噌との批判覚悟で、役者としても活躍する吉本の芸人を選んだほうがよかったのではないか。

 1回目ということもあって、まだ手探り状態であることは理解できるが、主催者が何をしたいのか、映画祭を通じて何を訴えたいのか、見えてこなかった。筆者は、ビートたけしが審査委員長を務める「東京スポーツ映画大賞」(通称「東スポ映画祭」)に設立当初から関与している。同映画祭は、全国の映画祭のプロデューサーのアンケートを元に、最終的にはたけしが独断と偏見で各賞を決めるということになっているが、業界内の利害関係に縛られた日本アカデミー賞よりも、映画ファンにとっては説得力がある賞だと自負している、さらに映画祭に加えて、話題賞や日本芸能賞を設けているため、授賞式は大いに盛り上がる。

 京都国際映画祭も、審査委員、選考委員などにそうそうたるメンバーが名を連ねているが、彼らに加えて、いっそのこと、吉本の看板で、毀誉褒貶が激しい映画をすでに4本も監督しているダウンタウンの松本人志を審査委員長にしてレッドカーペットを歩かせたほうが、一般だけでなく、メディアの受けもよかったかもしれないと、つくづく思った。

 しかし、若者たちの映画離れが加速する時代に、古い映画祭を継承して新たな映画祭を立ち上げた吉本が、日本映画発展のために尽力していることには敬意を表したい。
(文=本多圭)


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