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聴率急落でも……フジ月9・山田涼介の『カインとアベル』が“正しいアイドルドラマ”になってきた!

kain1031フジテレビ系『カインとアベル』番組サイトより

 Hey!Say!JUMP・山田涼介主演のフジテレビ月9『カインとアベル』は第3話。視聴率は6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回の8.6%から急落です。6.9%という数字は、4月期『ラヴソング』の6・7話で記録した6.8%に次ぐ低さだそうで。

 まぁ、ハロウィンもあったし、視聴者層が渋谷に繰り出していたパリピのみなさんとかぶってたのかな。ちょっとTwitterで反響など検索してみたところ、「録画に失敗した!」という嘆きがポツポツと見つかりました。

 さてさて、内容に入る前に、まずは謝らなければなりません。今回、『カインとアベル』が面白いということに気づきました。わたし、完全にドラマを読み違えていました。

 公式ホームページにある設定や1話、2話を見たところで、このドラマは『カインとアベル』と言いつつ、ジェームズ・ディーン主演の映画『エデンの東』(1955年)がベースなのだろうなと思っていたんです。完璧超人なのは兄貴の副社長・隆一(桐谷健太)で、嫉妬に狂うのは弟の優くん(山田涼介)だと思ってた。だから前回までの、「兄貴に嫉妬しつつ、なんでも完璧にこなしちゃう優くん」に「それじゃ成立しないだろー」「優くんがこんなに仕事できちゃったら、嫉妬してる設定そのものが破たんするだろー」と思ってたんです。

 このドラマ、正しく『カインとアベル』だったんですね。「完璧な弟に対して、嫉妬に狂う兄」というドラマだったんです。兄貴の彼女を弟が奪うという設定とか、もともと『エデンの東』という仮題で企画が進んでいたことも耳に入っていたので、偏見を持って見ていました。挙げ句、そんな誤解のもとに山田涼介のキャリアそのものに対しても、ちょっと言い過ぎなことを言ってしまいました。本当にごめんなさい。

 今回、優くんこそが“神に祝福されし仔”であることが、ことさら明確に描かれました。

 なんの苦労もなく就職し、なんの実力も示さないまま社運を賭けたアウトレットモールのプロジェクトチームに抜擢された優くんでしたが、第1話の有名レストラン誘致、第2話の大物建築家への設計依頼という難題を神がかり的なラッキー展開で成功させ、すっかり部長・団(木下ほうか)にも気に入られたようです。団は、あらゆる重要な仕事を優くんと梓(倉科カナ)に任せます。梓がここに加わる理由はよくわかりませんが、“神に祝福されし仔に選ばれしマリア”ですので、特に深い理由はないのでしょう。おっぱいが大きくて美人だし、別に文句ないです。

 で、今回は、ゼネコンの選定です。チームは競争入札で優秀な点数を叩き出した港区の巨大ゼネコンに依頼したいところでしたが、地元では「白河湖の環境を守ろうの会」という自然保護団体が反対運動をしており、建設を認める条件は「環境がよくわかっている地元の建設会社を使うこと」。ところが、この団体が実は建設会社の回し者で、ドラマ終盤には優くんたちが“本物”と呼ぶ「白河湖の環境を守る会」がいきなり登場し、ニセモノのリーダーが「バレた! やばいやばいやばい! 撤収!」と逃げていく様が描かれました。

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