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電通以上の“ブラック企業”! 疲弊するテレビ番組製作現場「レインボーブリッジから飛び降りた……」

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 違法な長時間労働を社員に強いていた疑いで厚生労働省東京労働局の強制捜査を受けた大手広告代理店の電通が、社員手帳にも載せている社訓「鬼十則」を来年の手帳より掲載しない方向だというが、この件で肝を冷やしているのが、電通と強固な関係にある各テレビ局だ。

 ある局の社員によると、有力役員が「次に(当局に)探られるのはこっちの腹の中かもしれないから、徹底して現場で無理な労働がないよう指導しないと」と警戒。これを受けた各番組のプロデューサーらがスタッフらにそれを通達しているという。

 電通の「鬼十則」は、4代目社長吉田秀雄が1951年に書いたという10カ条で、「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは…」と、命より仕事が大事であるというような言葉が含まれており、激務が当たり前の社風を示すものと見られている。

 その空気はテレビ界にもあるようで「時間どおり放送を終えるのが絶対的な使命で、そのためなら、どんな犠牲も厭わないという空気があります。スタッフが3日間、寝ないで番組作りをしていても気に留める人は誰もいないのがテレビの現場」と30代の男性ディレクター。

「最近はブラック企業の問題でコンプライアンスにうるさくなったので、かなり優しくはなりましたが、局が労働環境を正しくしようとしているのは、あくまで局と直接の子会社の社員まで。下請け、孫請けの制作会社は問題あれば切り捨てられるだけなので、どんなに辛くても文句を言えない弱い立場にあって、昔と大差ないです。もともとそういう奴隷みたいな人を生み出すために、無数の下請けに仕事をさせているんでしょうけどね」(同男性ディレクター)

 近年、各テレビ局がコンプライアンスに力を入れているのは事実だ。不当な労働や立場を利用したパワハラ、セクハラなどへの対策としてマニュアルを作り、定期的な講習を開いたりもしている。これは裏を返せば、こうした問題がかなり横行していたことを局が把握していた証明でもあり、ここ数年で見てもそうした問題の渦中にあった責任者が処分され、場合により会社を去ったケースもある。

「それでも電通と同じような長時間労働はなくならない」とディレクター。

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