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本多圭の「芸能界・古今・裏・レポート」

テレ東『バイプレイヤーズ』続編に寺島進がいないワケ「前作でやり尽くした……」

テレビ東京系『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』番組サイトより

 昨年、テレビ東京系の深夜枠で放送されたドラマ『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』の続編である『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』が、2月7日からプライムタイム(毎週水曜21時54分~)で放送される。

 おなじみの名脇役6人を揃えて話題になった前作の成功を踏まえてのプライム進出だが、今回の出演者の中に寺島進の姿がない。公式には「スケジュールの都合」と発表されているが、寺島は「前作でやり尽くした」と語り、そもそも続編には乗り気ではなかったことが事務所関係者への取材で明らかになった。

 金曜日の“ドラマ24”という深夜枠で放送された『バイプレヤーズ』は、ドラマ、映画で脇役として引っ張りだこの大杉漣、遠藤憲一、松重豊、光石研、田口トモロヲ、寺島進の6人が実名で登場するだけでなく、役所広司、椎名桔平、竹中直人、安田顕を含め、野村周平、志田未来、川島海荷、それに出家騒動で世間を騒がせた清水富美加ら若手俳優も実名でゲスト出演するという、キー局では発想できない斬新なドラマとして、コアなファンだけでなく、業界関係者からも注目された。

 ご存じの通り、テレ東は『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』や『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』『池の水ぜんぶ抜く大作戦』など、低予算ながら独自性の強い企画重視のバラエティ番組で高視聴率を取っているが、ドラマは他局の後塵を拝しているイメージが強い。しかし、“金曜8時のドラマ”枠では『三匹のおっさん』でファミリー層の視聴者を獲得したり、“ドラマ24”でも『孤独のグルメ』などのヒット作品を制作。着実に、このジャンルでも追い上げを見せているのだ。

『バイプレヤーズ』は、昨年10月に「東京ドラマアウォード」の連続ドラマ部門の優秀賞を受賞。テレ東は、プライムタイムに昇格させる方向で続編を検討していた。前作も6人のスケジュール調整に難航したが、続編制作にあたっても、スケジュール調整の段階から実は寺島は乗り気ではなかったという。結果、2月7日からスタートする続編は寺島抜きとなった。

 番組関係者によると、このドラマは当初、黒澤明監督の名作『七人の侍』をリメイクするというオファーから始まったという。前作でドラマが最終回を迎えたときに、続編について聞かれた寺島は「やっぱり、役所広司さん主演で『七人の侍』のリメイクでしょ」と、その思いを語っている。結局、今回も『七人の侍』は実現せず、寺島抜きの5人での続編がスタートするが、そもそも遠藤と松重はいまや、脇役というより主演クラスの役者だけに、続編はもはや新鮮味に欠けて、プライムタイムに見合った視聴率が取れるかどうかは怪しい。それより、殺陣師も経験している寺島が固執する『七人の侍』のリメイク版というほうが、確かに魅力的だ。筆者としては、新たな顔ぶれの名脇役たちによる、この企画の実現に期待したい。
(文=本多圭)

最終更新:2018/01/25 10:00
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