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特集:あらためて、宇多田ヒカル

ミラクルひかる、上辺だけの宇多田ヒカルモノマネに「そんなんじゃねえよ」一喝

ミラクルひかる、上辺だけの宇多田ヒカルモノマネに「そんなんじゃねえよ」一喝の画像1
ミラクルひかる氏

――宇多田ヒカルさんといえば、2022年2月に8枚目アルバム『BADモード』をリリースし、11月には楽曲を元に制作されたNetflixシリーズ『First Love 初恋』の配信も開始されました。そこで今回は、宇多田さんのモノマネ芸で世に出た、ミラクルひかるさんの目線で宇多田さんを語っていただこうと思ってます。

ミラクルひかる(以下、ミラクル):アッハハハ! ありがとうございます。

 ドラマ『First Love 初恋』は、ファンからするとたまらない出来事でした。やっぱり「First Love」(1999年)だけじゃなくて、それから10年越しに出た「初恋」(2018年)もいじってくれた感じがして、ファンからすると嬉しい。「First Love」があって「初恋」があるのに、その繋がりって意外と世間からいじられていなかったというか。

 あと作中、「初恋」の挿入の仕方がすごく良かったですね。私の個人的な感想ですが、そもそもこの曲って、モノマネのために歌ってみても、涙が出て練習にならない曲なんですよね。歌ってる人間の心情を揺るがす魔力がある……あのメロディーって、一体何なんだろうってずっと不思議で。だから「宇多田さんの楽曲で好きなのは?」と聞かれると、ミラクルひかる的には「初恋」を挙げるんです。

――「First Love」から「初恋」までの20年というのが、ドラマでも肝ですよね。

ミラクル:そして「First Love」と「初恋」の違いって何なんだろう? ってところですね。“昔と今では初恋の意味が違う”っていうは、ドラマそのもので。

 たしかに、宇多田さんの曲で、声が変わったと言われたのが「あなた」(2018年)あたりでした。そこからまた、楽曲の“色”が変わったと思います。そのあたりからちょっと神妙になっていったというか。

 私はどちらかというと、デビュー当初のようなR&Bっぽい感じでずっと行ってほしかったタイプで、売れ線でも全然オッケーだし、「Automatic」(1999年)の色味を生かした感じでR&B路線を突っ走って欲しいと願っている人も多かったと思うんです。だけど「あなた」から急に人生観が出てきた。宇多田さんのIQの高い感じが出て、それまでのファンからするとちょっと怖いところもあったんですね(笑)。でも、その色味が日に日に強くなっていって、売れ線の曲も作ってるけど20年の間に、特に後半にそういう変化があったと思います。

――宇多田のメジャーデビュー当時、赤いセーターに軍パンの16歳が「Automatic」というR&Bを歌っている姿には、誰もが衝撃を受けましたね。そして僕ら40代手前から中盤ぐらいの人って、やっぱり「あの頃の宇多田ヒカルが好き」っていう人も、たしかにいますよね。

ミラクル:当時って、宇多田さんを“後ろから動かしていこう”って大人たちが大勢いたと思うんです。だけど、彼女が天才すぎて振り払われたと思うんですよ。「Movin’on without you」(1999年)も、大人たちに手綱を引かれてる感じはするけど、2枚目のアルバム『Distance』(2001年)を最後に曲作りはもちろん、アレンジも全部自分でやる世界に行かれて。だから、そういう大人たちに手綱を引かれていたのはちょっとの間ですよね。勝手なイメージですけど、1人で歌う人たちってそういうふしがあるけど……宇多田さんはそうはならなかった。もしも手綱をずっと引かれたままやっていたらどうなんだろう? という、興味もあります。

――ミラクルさん的には、そんな宇多田さんの変化を最初に感じたのが、「あなた」が収録されている7枚目のアルバム『初恋』(2018年)ということですか。

ミラクル:というか「あなた」発売ですね。歌い方とか音が違うから、世間でも「声がちょっと変わったね」と噂されていたような感じで。だから、私もモノマネのために自分の声帯と宇多田さんの声帯のすり合わせをする練習をしました。「ここから、もっと特訓しなくちゃモノマネできないだろうな」と思っていたら、やっぱりどんどん声がかけ離れていった感があって。

――あ、そうなんですか。

ミラクル:若い頃と比べて基本的には、声質や歌い方は変わってないかもしれないけど、今の宇多田さんは“ロー感”が多く含まれていて、すごく声が出しづらそうで。ライブを見ていても、そんな感じがします。

――やっぱり宇多田さんも、年齢を重ねて高音が出にくくなっているように見受けられると。

ミラクル:年を取ると、喉の着圧がどんどん減るんですよ。もともと宇多田さんは着圧があるし昔から喉を開いて歌ってるイメージなんですけど、年齢を重ねて着圧が少なくなってくるから、開き目に歌うと音がズレやすくなっちゃうんです。つまり今の宇多田さんの歌声を、年上の私が出すには一から出直さなきゃいけないなって。モノマネするにしても、方程式変わってる気がします。

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