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レッドベルベットの訪朝をきっかけに「短パンはきたい」庶民が急増中! 北朝鮮のアツい“短パン事情”

ホットパンツ娘と接見した金正恩党委員長(朝鮮中央テレビより)

 平昌冬季五輪に合わせた北朝鮮芸術団の韓国公演の答礼として、韓国が北朝鮮に送り込んだ約160人からなる芸術団の公演が波紋を広げている。唯一のK-POP女性アイドルグループとして参加した「レッドベルベット」メンバーが舞台上でホットパンツを着用し、北朝鮮庶民に過剰な刺激を与えたのだ。北朝鮮の街中では、文化的な装いで出歩くことが義務付けられている。このため、ホットパンツどころか短パンもNGだが、今年は夏に向けて娘っ子からオヤジまでもが短パン志向に動く観測が出ている。

 レッドベルベットのメンバーは4月1日、東平壌大劇場の舞台に登場。金正恩党委員長と李雪主夫人のほか、党幹部らで満席となった会場のステージ上で、ヒット曲「赤い味」を熱唱した。

 朝鮮中央テレビはレッドベルベットの登場部分を丸ごとカットして公演の模様を放送したが、正恩氏の革命活動を報道する映像では、正恩氏とメンバーが握手するシーンをカットするわけにはいかず、セクシーな美脚がバッチリと写り込んだ。

 これだけでも前代未聞だが、韓国紙・東亜日報(電子版)によると、韓国で放送されたノーカットの公演映像が、USBメモリーに記録される形で中朝国境から北朝鮮国内に流入し、猛スピードで拡散しているという。

 レッドベルベットの激しいダンスも、ノーカットで多くの人民が視聴したとみられ、南の流行に敏感な女子たちを中心に、パリッとした服装の風紀に風穴をあけそうだ。

夏場の行進練習にも短パンが欲しいところ
オヤジも短パンが欲しい

「服装の規制も当然厳しい。盛夏でも市街地ではTシャツ、短パン姿なんて人はいない。大通りには、中学校の風紀委員会みたいな係の人が潜んでいて、イキった格好をした奴に『出直してこい』と注意している」とは、毎年のように祖国訪問するという在日朝鮮人の男性。

 スポーツをする時や特別行事の練習に出掛けるときはTシャツやジャージでもOKだが、「子ども以外で短パンは見たことがない」(同)と、短パン禁止は社会主義ファッションを死守する最後の牙城となっているらしい。

 一方、若い女子はズボンの裾を可能な限りロールアップして短パン風にしているほか、オヤジ層も食事処やイベント会場ではスラックスをまくり上げ、七分丈にしてキメる奴も出ている。純粋な短パンの普及が難しければ、こうした短パン偽装型ファッションが、平壌の2018春夏トレンドとなる可能性は十分あり得る。ファッションをめぐり、校則の厳しい学校で抜け駆けする不良のような、アツい攻防が北朝鮮の都市部で繰り広げられる、そんな夏になりそうだ。

溢れんばかりの短パン需要

最終更新:2018/04/19 18:01
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