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『コンフィデンスマンJP』コメディだけど社会風刺が魅力的! 視聴率ダウンも神回連発するワケ

『コンフィデンスマンJP』公式ホームページより

(これまでのレビューはこちらから) 

 5月28日放送の第8話「美容編」。

 リチャード(小日向文世)が贔屓にしていたメンズエステのエステティシャン福田ほのか(堀川杏美)。ほのかは、美容関連の総合商社『ミカブランド』に採用される。しかし1年後、社長・美濃部ミカ(りょう)の「デブ」「豚」などの暴言やパワハラに耐えかね、ほのかは退社。ダー子(長澤まさみ)たちは、ミカに偽物の化粧水を売りつけ、代理復讐を果たそうとする。以上が導入部のあらすじである。

 第8話の面白さは、物語が思わぬ方向に転ぶ展開にあった。その魅力を語る上で欠かせない中盤から終盤のあらすじにも触れながら、第8話「美容編」を振り返りたい。

■第8話の“影のMVP”は、プロデューサーor編成の判断?

 中盤以降のあらすじは以下のようになっている。

 ダー子はフランスの老舗高級ブランドの人間としてミカに商談を持ち掛ける計画を立てるもアッサリ引き下がる。理由はミカの“美のアスリート”ともいえる、女性を美しくする執念を垣間見たから。儲け話ではミカを揺さぶることはできないと判断する。

 そこでダー子は40歳のド田舎の女に扮して、架空の村に伝わる化粧水・弁天水に興味を持たせることにした。ダー子の実年齢を知らぬミカは、40歳とは思えぬダー子の肌の美しさと弁天水に魅了される。ミカがついに弁天水の権利を3億で買うかと思いきや、ダー子を自分の主催する美人コンテストに出場を提案。ミカは田舎で暮らすダー子に美しさを賞賛される喜びを味合わせようとした。

「一緒に世界中の人を綺麗にしましょう。それまで(弁天水は)待ってるわ」とミカ。

 あとは「弁天水を売る」と宣言するだけ。しかし、ほのかが週刊誌にパワハラをリークしてミカは社長を退任。弁天水を売る計画は失敗に終わる。

 脚本家・古沢良太のブログには、「美容編」は序盤に書き上げ撮影も初期に行われたとあった。「美容編」の置き処を8話という終盤に遅らせた判断は正しかったと言える。「大幅な計画変更」「ターゲットの心理の読み違え」「計画の失敗」は、今までに無い要素だからこそ意外性が高まった。そして、最終話に手強いターゲットを置くならば、この辺りで計画を失敗させた方が、ハラハラしながら今後の話を楽しむことができる。

 プロデューサーか編成サイドの判断かはわからないが、「美容編」が第8話であることは得策だったと言える。

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