日刊サイゾー トップ > 社会  > やずやの”YouTube敗者復活動画”流出騒動に見る仁義なき就職戦線

やずやの”YouTube敗者復活動画”流出騒動に見る仁義なき就職戦線

yaduya.jpgくだんの動画。

 健康食品通販大手の「やずや」(福岡市)が入社試験に落ちた大学生に対して、敗者復活ができる「再チャレンジ制度」と称して、「やずやへの思い」をまとめた動画を作らせ「YouTube」に投稿させた。ところが、非公開とするはずだった動画の一部がネットに流出してしまい、その結果、やずやは、弱い立場にある入社希望者に対し「そこまでやらせるのか」などと大批判を浴び、社長が”謝罪文”を発表する事態となった。そして、この騒動からは超氷河期とも呼ばれる今の厳しい就活戦線の実態が浮かび上がった。

 「香酢」や「にんにく卵黄」などで知られるやずやは、4月上旬に同社の就職試験を受け、2次選考の集団面接で一度は落ちた学生に対して、敗者復活戦として「やずやへの思い」を1分間ほどにまとめた自己PR動画を作らせて、「YouTube」に投稿させた。

 その際、やずや側は、関係者だけが視聴できるよう公開制限をかけるように指示はしたが、その指示があいまいだったことなどもあり、1人の女子大生が実名や大学名も明らかにした動画を、世界中に公開する形で配信してしまった。

 問題の動画を観ると、女子大生は「このままじゃ終わるわけないー♪」とアラジンの「陽は、また昇る」を歌いながら登場。同曲やAKB48の「会いたかった」をBGMとしながら、「敗者復活してみせます」や「矢頭社長の話、考えにとても共感しました!」などと書かれた紙を掲げるなどして、やずやへの熱い思いを必死にアピール。最後は「絶対にやずやに入社したい!!」と訴えていた。

 また、この女子大生は、同様に1分ほどのやずやのCMも作っており、そちらもネット上に公開していた。

 素人目に観て、そうした動画は本人の陽気さや真面目さ、前向きな姿勢などが伝わる良くできた動画にもみえるのだが、問題はその動画を公開設定としてしまったことだった。

 それを観た視聴者が、まずは2ちゃんねるの就活板などで「やずやはここまでやらせるのか」などと騒ぎ出すと、あっという間にネット上で動画が拡散。会社側が「YouTube」に削除を要請したが、時すでに遅しでコピーが次々とアップされ続けた。

 そして、さまざまな掲示板やブログなどで「やずやは何様だ」「敗者という言い方自体が不遜」「ひどいな、宣伝に利用しようと考えたとしか思えない」「もう絶対にやずやの製品は買わない」などと大批判を浴びることになった。

 結局、24日になって、矢頭徹社長が同社HPに「関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを改めてお詫び申し上げます。」などと”謝罪文”を掲載せざるを得ない状況となった。

 また、同社の広報担当者に話を聞くと、採用試験の責任者らが、急遽、女子大生の自宅に出向いて謝罪をすると同時に、「今後についてのお話もさせていただいた」という。

 ちなみに、同社入社試験に関して詳しい説明を求めると、広報担当者は「詳細な人数などは公表できません」とはいうのだが、まずは全応募者から書類選考や筆記試験で数百人に絞り込み、2次の集団面接を行ったという。

 本来、2次試験に通った学生は、「弊社独自の選考方法」(広報担当)という3次試験に進むのだが、2次の面接担当者が、不採用とした学生のうち「もう一歩何か強いアピールがあったら次の選考に進んでもらいたい」と考えた数十人に対して、動画による自己PRを行わせ、その結果、数十人が動画を作り応募したというのだった。

 とはいえ、もし、この動画試験で敗者復活を果たしたとしても、それで合格というわけではなく、個人面接などを行う4次試験や5次試験に進めるだけで、場合によっては、その後も試験が続くという。そして、昨年の実績でいえば、最終的に10人しか採用されなかった。

 会社側は、動画の投稿を宣伝に利用する意図など「もちろんありませんでした」(広報担当)とも語るのだが、学生にすれば、そこまでしても合格できないというのだから、今の就職戦線は超買い手市場で、学生にとっては過酷に厳しい風が吹いていることが分かる。

 ちなみに、自分のミスもあるとはいえ、ある意味、”時代の被害者”ともいえる女子大生が作った動画は、動画や静止画に文字や音楽などを、うまく重ねて作られており、大学時代は、ちょうどワープロが普及しかけていた時代だった筆者などにすれば、彼女は「かなりのスキルも持っているんだなぁ」と関心させられてしまった。

 そこで、広報担当者に「これで彼女が採用ということになれば、なんとか救いのある話にもなるのでは?」と水を向けると、広報担当者は、「ご本人がショックを受けていますし、今後については、ご本人の意思もありますから……」と言葉を濁した。

 ともあれ、明るく前向きで自己アピール能力もあるこの女子大生には、なんとか災い転じてで、いい就職をしてもらいたい、と思ってしまう今回の騒動なのだった。
(文=原田翔)

オーガランド ♪お徳用黒にんにく卵黄【2個セット・6ヶ月分】

あんまりそそられないな。

amazon_associate_logo.jpg

【関連記事】
「司法試験を通っても就職できない……」急増する”弁護士ニート”の現実
ガスト、シダックスで「ゴミ入れた」「客の自宅に石投げた」告白の学生に非難殺到!
業界大注目! 「リストラなう」日記が完全暴露する総合出版社・光文社の内情

最終更新:2010/04/28 18:00

やずやの”YouTube敗者復活動画”流出騒動に見る仁義なき就職戦線のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

テレビウォッチャー・飲用てれびの『テレビ日記』

テレビの気になる発言から、世相を斬る!

じゃまおくんのWEB漫クエスト

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、インターネットに埋もれる一押しマンガを発掘!

腹筋王子カツオ『サイゾー筋トレ部』

“腹筋インストラクター”腹筋王子カツオさんが、自宅でも簡単にできるエクササイズを紹介!

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ
イチオシ企画

【PR】DYM・水谷佑毅社長の野望とは?

医師免許を持つ、ベンチャー経営者の異色の半生!
写真
特集

番組改革大失敗!?『バイキング』のやばい裏側

数々のタレントや実業家と浮名を流してきた石原さとみがついに結婚! お相手はやっぱりただの“一般人”じゃなかった?
写真
人気連載

菅首相NHK“事実上国営放送化”でメディア掌握か

 今週の注目記事・第1位「GoToズサン運営...…
写真
インタビュー

西寺郷太が提唱!ノートの書き方

NONA REEVESのソングライター、ボーカリストとして活躍するだけでなく、マイケル・...
写真