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宍戸留美×小明×Voice Artist【声優 on FINDER!】vol.17

「生きてるとすごいことがある」【ささきのぞみ】父と2人のキャッチボール

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 元祖フリーアイドルで声優のルンルンこと宍戸留美さんが、自らカメラマンとして可愛い声優さんたちの写真を撮り、さらにアイドルライターの私(小明)がインタビューする不思議な連載の17回目です! 今回は、『僕等がいた』のヒロインや『江古田ちゃん』の猛禽でおなじみ、ささきのぞみさんが来てくれました!

――はじめまして! ささきさんは本当になんていうか……奇跡のようなお名前ですよね。本名が男性声優の佐々木望さんと同じ漢字で、タレントの佐々木希さんとは読みが同じ!


 重複(笑)。『僕等がいた』というTVアニメでデビューが決まったときに、当初は「本名のままでいいよ~」と言われて、一部の新聞などでは本名で出てたんです。それが、放送間近になって「変えてくれ!」って(笑)。急遽明日、明後日までに名前を変えなきゃいけなくなって、姓名判断とかの時間もなくて、「じゃ、もう、子供も読めるようにひらがなで!」という流れで……。

――病院とかでフルネームを呼ばれるときに予期せず注目を浴びそうですね……。ちなみに、お仕事を始める前は受付嬢だったんですよね。更にその前は巫女さんだったとか? かなり珍しい職歴ですが、どういう流れで声優業に?
 そうなんです。大学を出てから神社の常勤の巫女を1年ほど。大学が神道の勉強も出来るところで、好きだったのでそのまま神社へ。そこがビジネス街にある神社だったので、「OLも……やってみたいな!」と思って受付嬢に転職して、その合間にワークショップに参加してナレーションや声優の勉強をしていたら、監督から「アニメのオーディション受けてみない?」って誘われて、受けて、合格しまして。

――すごいシンデレラストーリーですね!

 当時はそんなあおり文句が書かれていました(笑)。

――あはは! ちなみに、神道を勉強されてたってことは、ミッションスクールとかですか? かっこいい!

 いえ、大学は文学部だったんですよ。ちなみに高校は美術が専門でした。高校後の進路を決めるときに「大学は国文に行きます」って言ったら、「いやいや、うちから前例ないよ!?」って、みんな芸大とかに行くから……。

――ほんとですよ! そもそもどうして美術系の高校に?

 本を読んだり、文章や絵を書くのが好きで、音楽も、全部やりたかったんです。絵でも歌でも、詩でもお話でもなんでもいいんですけど、なにかクリエィティブなことを学びたい……と。そう言うと仰々しいんですけど(笑)。高校では彫刻に油絵、デッサン、グラフィックとかコラージュも勉強できて、卒業制作は日本画でした。みんなで京都にしかない老舗の絵の具屋さんまで買いに行ったり……当時の友達とは未だに仲がいいですね。

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――いいですねー! 私の学生時代の友達はほぼ生存確認すら困難ですよー! 「卒業後もずっと友達だよね!」っていう寄せ書き、2週間ともたなかったです!

 そこは面白い学校だったんですよ(笑)。女の子ばっかりだと普通はグループに分かれることが多いけど、うちは結構「今日はひとりで食べるわ」ってバラバラになったり、学校来なくなっちゃう子がいたり……そういう、普通の学校に馴染めない子たちが集結して変な調和がとれている学科で(笑)。

――そんな桃源郷があるんですね……! 今からでも入り直したいです。ということは、ささきさんも中学まではクラスに馴染めない生徒だったんですか?

 そうですね。「すごく難しいなぁ」って思ってました。転校を繰り返していたからかな~。

――転校が多いと思春期はハードモードになりがちですよね。

 はい、最初は周りを観ながら、どうやって我が身を振ろうというところから始まって、人の様子をうかがったはいいけど、結局馴染めなかったり、だいぶ馴染めてきたと思ったら卒業だったり、引越しだったりで。しかも体も弱かったので、小さい頃は喘息が出たら学校に行けずに軽く生死をさまよい……今もたまに油断できないですが(笑)。

――え! 現在形でハードモード! 今は大丈夫ですか?

 今は滅多にないですよ。二十云年生きてますと、「ちょっとおかしいかな?」と思ったら休憩をとるようにしたり、コントロール出来るようになりました。昔は「気を遣わせちゃいけない、我慢して黙ってなきゃ!」と思っていたんですが、最近は「ちょっと調子が悪いので先に帰らせていただきたく……」みたいな事前申告が可能になったので大変調子が良いです。うふふ。

――死にそうな時は言ってください! ささきさんが本好きなのも、体が弱いから?

 ええと、それはなんて言うか、無理や無茶をして外に出ていくよりは本を読んでる方がいいって思って……。

――わかりますよ。どんな本を読まれるんですか?

 学生の時は昔のものやマニアックなものまで読みました。友達もそういう、いわゆるサブカルチャー的なものも好きで、たくさん貸し借りしてましたね。今はもう本当に何でも、自己啓発本とかも読みます。面白いですよね。

――自己啓発系だったら「サイゾー」にもいろいろオススメが……(略)。アニメや漫画が好きだったりすると、そこから声優っていう仕事への興味が生まれたりしますけど、ささきさんの場合はどうやって興味をもたれたんですか?

 中学から高校にかけて、受験勉強中にラジオを聞いていたら、ちょうど声優さんがラジオをやっていて、そこで「こういう仕事があるんだ」「私と変わらない歳でやっている人がいるんだ」ってインプットされたのかなぁ。そのとき、自分的にかなりうちに籠もっていた時期だったんですけど、それがかなり今に繋がっているんですよ。宍戸留美さんのお名前も、その頃からずっとお見かけしていて、初めてお仕事でご一緒したときは浮かれて妹に電話をかけて、「うわーっ宍戸留美さんだよー! でも、お姉ちゃんはお仕事だから、黙ってきちんとしてなきゃダメだよね!?」って話して(笑)。そういうことがすごくたくさんあって……。うちに籠もっていた時期に大好きだった憧れの作品の監督に会えたり、大先輩とご一緒できたり、いつのまにか一緒に遊んでいたり……。生きているといろんなことがあって傷つくことも多いけど、絆創膏をあとから貼れることも多いんだなぁって。

――いい言葉……! そう考えると、私のハートも絆創膏だらけです。あと、生傷!

 うふふ。無駄なことは何も無いんだから、心の好きなようにやっていいんだなぁって思ってから、生きやすくなりました。だから、今はすごく生きてることが楽しい。体が弱いことも、なにも恥じることではなくて、吹聴することでもなくて、今を楽しく自然にしていていいんですよね。「やばー! じんましんでちゃった!」みたいなのは軽くあるんですけど、そこはまぁフワッとオブラートに包んで(笑)。

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――体調面はいたしかたないですよ、充電できるときにたっぷり充電するといいですよー! お休みの時は何をされているんですか?

 お買い物やお出かけする以外はお家にいることが多いです。本を読んで、作業して、おやつ食べて寝て……動物のように過ごしてます(笑)。あとは大阪の実家に帰って妹やお母さんお父さんと遊んでますね。特に、お父さんとはキャッチボールしたり、お酒を飲んだり、散歩をしたり……。

――それ、息子と父親の遊び方ですよ! かなりお父さんっ子なんですね。

 仲良しですね~。昔はすごく普通のお父さんだと思ってたんですけど、ある日突然「50歳を過ぎたから、自分出していこうと思って☆」と言われて、今ではかなり自由な人です……宇宙人みたい(笑)。最近はブーメランにハマッていて、ひとりでやってるみたいです。

――ひとりで? え?

 投げてかえってはくるけど、まだ怖くて取れないんです。「お父さん、来たよ!」って言ったら、「危ない! 逃げろ!」って言われて、ふたりで「うわーっ」て逃げました。半年経ってもそのままで、まだ取れないんだって。あと、「吉本に入りたい」って言ってました。

――いっそ親子で入ったら良いですよ、その時はまた取材させてください! 吉本はさておいても、ささきさんはお仕事の活動の幅が広いですよね、アニメの声優やナレーションの他に、ビビアン・スーさんの楽曲の作詞もされてるんですよね、本当にすごい! 私ビビアンなんてもう15年くらいファンですよ!

 もう、私ですいませんって感じですよね……。私もお会いしたときは女神過ぎてびっくりして「あぁあああ!!」ってなりましたよ、お綺麗すぎて!

――そのお仕事はどういう流れで決まったんですか?

 以前ご一緒させていただいた監督が私をおもしろがってくださって、一度脚本を書かせていただいたんです。何かの時に、「最近こういうことがあって~」という話をしたら、「それ面白いじゃん、書いてみてよ」って言われたので、ザックリとストーリーだけ書いて、「後はプロの方に書いていただけるんだろうな」って気持ちで持って行ったら「コレ清書してよ」って言われて、「え? あ、はい」って。でもその段階でもまだ他人事のように思っていて、手書きで原稿に書いて持っていったら、「アレ通ったよ」って言われて。

――そ、そんなことあるんですね……! ちなみにどんな話だったんですか?

 猫の話です、すごく猫が好きなもので。それで、ビビアン・スーさんが主題歌を歌ったアニメ作品も猫の話だったので、「猫関係の話の主題歌で、歌い手はまだ内緒なんだけど、試しに書かない?」って気軽に言っていただいて、その段階では誰が作曲するのかも聞いていなくて、曲だけふっとあがってきて、「猫のアニメなんだけどそれ以外の要素も入れたくて、猫という言葉を使わないで猫らしさを出して、あと愛とかそういう壮大なメッセージなんかも、明言しないようにして入れてね」って言われて……「なんぞ!?」って思いました。「すごく抽象的な歌になりますよ?」って言っても、「うん、いいの」って言われて書いたんですけど、その詩を、あの東京事変の亀田誠治さんがOKしてくださって……! 「ビビアン・スーさんが歌で亀田誠治さんが作曲&編曲だよー」って聞いたときには、「えーっ!!!!!!」ですよ。未だに何とも言えない不思議な気持ちです。よくOKして下さったなぁ。レコーディングも同席させていただいたんですけど、大好きな亀田誠治さんとビビアンがいて、もう、緊張して何も言えなくて!

――そこはやっぱり上から目線で、「ダメダメ、そこはもっとウィスパーで詩の世界感を大事にしてみ?」とか言いましょうよ!(他人事)でも、抽象的な注文でできた歌詞だと、外国人のビビアン含めてスタッフにもろもろの意図を説明をするのが難しそうですね。

 本当にもう何も言えないっていうか、言葉にならない自分がいましたよ……。実は、歌詞に、輪廻転生の生まれ変わりや地球上の愛情とか、様々な壮大なことをひっそりとテーマで入れていたんです。でも、「わざわざ声高に言わなくていいや」「100万人に1人が気付いてくれたら嬉しいや」と思っていて……。なのに、亀田さんは「この部分はこういうことだね?」って、わたくしなんぞのものを全部わかってくださっていて……感動して泣けました。だからレコーディングも全部お任せして、退却して外で待ってました。生きているとすごいことがあるんだなって。本当に運だけでここまで生きてきたので。

――そんなまさか! ささきさんの努力と才能ですよ! もっと自分を誇ってー!

 いえいえ、本当にたまたま周りの方に恵まれたんです。私は本当にうちに籠もる性格なので……。

――ささきさんはお人柄も面白いし、勝手に友達の多い社交的な方だと思ってました! 声優さんだと、平野綾ちゃんとも仲がいいんですよね。

 友達自体はそんなに多くないんです。ひとり仲が良い子が出来るとその子とばっかり遊んじゃったりして。平野綾ちゃんとも最初はここまで仲良くなれると思ってなくって。デビューして間もない頃に綾ちゃんとご一緒させてもらって、一緒に武道館で歌ったりもしたんですけど、その時はちょこっとお話ししたくらいで……。でも、別の作品でまたご一緒させてもらった時に、ふらっとご飯を食べに行く約束をして、それから意気投合して。今ではすっかり「のぞみさん、私のこと好きだからなぁ(笑)」って言われて、「好きだよ! 全方位で好きだよー!」って。

――なんとほほえましい……! そんなメール貰いたいです。っていうか、普通はメンズと送り合うもんだと思います。ささきさんは彼氏はいないんですか?

 あはははは(乾いた笑い)。さっぱりですよ。こないだおばあちゃまに「お見合いっていいものよぉ」っていう話を2時間くらい長電話でされて、どうしようかなって思ってます。お見合いで結婚しちゃうのも面白いかも?

――まだやってないことへの好奇心が勝つ感じですか?

 はい! 常にそうです。目の前に道があったら、ワクワクする先がわからない方に行きたくて、そのたまものがこの愉快な状態なんですけど……。どうやら街中でばったり出会い頭にぶつかってパンとレモンが落っこちて……っていう出会いは難しいっぽいんで、なにか考えないと(笑)。

――皆さん、チャンスですよ! 今すぐ出会い頭にぶつかる準備を! 今日はどうもありがとうございました!

 あはは、ありがとうございました(笑)。
(取材・文=小明/写真=宍戸留美)

●ささき・のぞみ
2月19日神奈川県出身、俳協所属。TVアニメ『ジュエルペット』シリーズのサフィー役、『らき☆すた』パティ役、『僕等がいた』高橋七美役(ヒロイン)、『屍鬼』国広律子役、『江古田ちゃん』猛禽役、『ゴクジョッ』宇都宮飛鳥役、『パパのいうこと聞きなさい』岡江清美役など。ゲーム 2012年2月2日発売『ソウルキャリバー5』ピュラ役(ヒロイン)。iPhoneアプリ『朗読少女』乙葉しおり役。携帯アプリ『はやぶさ』朗読。ナレーション TBS『S☆1』など他多数。

●ししど・るみ
1973年、福岡県生まれ。1990年にアイドルデビュー、18歳でフリーアイドルになり現在まで様々な分野で活動中! フランス、ドイツ等でもライブを行い音楽活動で高い評価を得ている。
■妹分蝦名恵(Megumi Ebina)が緒方明監督作品映画
『オカメくん●○ハチモクさん』の主題歌!!「恋のリミット」で2/14に歌手デビュー!!
■USTREAM音楽番組「宍戸留美×津田大介 Oil in Life 」大好評放送中!!
http://www.o-i-l.jp/
■Vol.30 OIL Nightスペシャル
2012年2月26日(日) 17:00 OPEN
ゲストに カーネーション、三宅伸治BAND、24/7(twenty-four seven)、の豪華3バンド
津田大介さんも歌います!!
お申し込みはkiwaHPまで
http://oasis-kiwa.com/schedule-detail/145/oilinlife/
■宍戸留美プロデュースのスーパーナイト!
2012年3月12日(月) @下北沢・風知空知 
Guest:黒田征太郎&下田逸郎  
■5月にNewAlbum発売予定!!!乞うご期待!!
詳細公式HP
http://rumi-shishido.com/
      
●あかり
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中。ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売決定<https://www.cyzo.com/akr/>。

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よろしく!

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【声優 on FINDER!】バックナンバー

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【vol.14】「ロングヘアーの男としか交際しない!?」【千葉千恵巳】犬1匹ネコ7匹とのおだやかでラジカルな日常
【vol.13】「今がいちばん精神状態が幼いかも(笑)」【吉田仁美】7歳でデビュー、逆行のライク・ア・チャイルド
【vol.12】「目立つの苦手、でもやっぱり歌って踊りたい」【水野愛日】12年ぶりのシングルリリース
【vol.11】「レトロな物が好きなんです」【井上直美】50年前のカブリオレを駆って
【vol.10】「あのころ、ネットがなくて本当によかった」【小明】中2のままのアイドルライフ
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【vol.01】「Twitter始めるまで、いつも泣いてた」【宍戸留美】20年目のセルフポートレート

最終更新:2019/11/07 19:07

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