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【特集】AKB48 27thシングル選抜総選挙

AKB48の強さは「メッセージ力」 総選挙を行う真の理由の裏に潜む“承認欲求”の真実(後編)

 素人からプロへと進化する過程を見せるAKB48において、彼女たちのありのままの姿を見せることが重要だった。中でも今回、総選挙速報で上位に来た大島優子、柏木由紀、渡辺麻友はそれぞれ自分をさらけ出すことで大きく変わっていったメンバーだ。優等生から変顔も辞さないコメディエンヌぶりを見せた大島、「ブラック」「雨女」と呼ばれながらもアイドルを貫く柏木、二次元好きをアピールすることで人間臭さが増した渡辺など、AKB48には、ありのままの自分をそのまま出すことでファンがその多面性に共感し、人気を集めていった経緯がある。

 時に自分の本性を出すことには、“嫌われる勇気”が必要だ。だが、彼女たちは自分たちの弱さも認めながら、それを克服するために努力し、大勢の仲間たちに触発されながら、互いの個性を認め合い、「己をさらけ出すことの美しさ」を獲得していった。

 そんなグループの目標について秋元康氏は「将来的には、エンタメ界で最強の進学校にしたい。女優や歌手、タレントになりたい人だけの集団ではなく、作詞家や漫画家、デザイナーなど様々な夢を持った人たちの登竜門になるのが理想です」と明かす。劇場公演を通じて培った表現力、協調性などを通して、この構想が実現する日も遠くないだろう。その試金石となるのが、前田敦子の卒業となるはずだ。彼女もまたAKB48を通して、大きく魅力を開花させた人材であり、AKB48だから、ここまで輝けた人だから。

 そんな彼女がAKB48を去る中で、行われる今回の総選挙。年に一度の祭りであり、ファンからの通信簿とも評されるイベントだ。この1年間、彼女たちの続けてきた努力がファンからどのように評価されるだろうのか? そして、順位以上に重大なのが壇上で彼女たちが語るメッセージ。世代交代が注目のAKB48、この1年で大きく飛躍したSKE48、さまざまな出来事を通して、一丸となったNMB48、潜在能力は計り知れないHKT48……。彼女たちのメッセージ力が今年も試される日がやってくる。
(文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)

最終更新:2013/01/29 12:42
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