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【バック・トゥ・ザ・80'S】Vol.10

「なんでもあり」な80年代を象徴するツッパリキャッツ! なめ猫今昔物語

nameneko05.jpg(c)SATORU TSUDA

アナログとデジタルの過渡期であった1980年代。WiiもPS3もなかったけれど、ジャンクでチープなおもちゃがあふれていた。足りない技術を想像力で補い、夢中になって集めた「キン消し」「ミニ四駆」「ビックリマンシール」……。懐かしいおもちゃたちの現在の姿を探る! 

 「ツッパリ」と呼ばれる不良少年少女の増加が社会問題化していた1980年。イケイケドンドンなバブル景気前夜な社会の片隅で、ナイフみたいに尖っては触るものみな傷つけていた彼らが世間にガンを飛ばしていた当時、ツッパリスタイルの学ランとセーラー服に身を包んだ子猫が突如メディアに登場した。

 「なめんなよ」のフレーズも勇ましい彼らの名は「なめ猫」。人間と同じ衣装を着た子猫たちを撮影したそのキャラクターグッズは空前の大ブームを巻き起こした。文房具やアパレル、ポスターから音楽レコードまで、実に500種類以上も発売されたグッズはいずれも大ヒット。中でも、「なめられたら無効」と書かれた免許証カードは累計1,200万枚も販売されたというから驚きだ。

 今回は、そんな80年代最初の大ヒットキャラクター「なめ猫」の生みの親であるグループS株式会社代表取締役の津田覚氏に、「なめ猫」誕生秘話と今の姿を聞いてみた。

■なめ猫誕生秘話

「うちは動物園といわれるくらい、動物を飼っていました」

nameneko07.jpg(c)SATORU TSUDA

 動物好きが高じて、うさぎ、鳥、亀などありとあらゆる動物を自宅で飼育していた津田氏は、ある日、クリーニング屋のおじさんが捨てようとしていた生まれたばかりの4匹の子猫を引き取った。生まれたばかりで、片時も目が離せない子猫を育てることになった津田氏は、大きなバスケットに4匹の子猫を入れ、仕事場にも連れていくほど大切に面倒をみていたそうだ。その結果、

「最初に目を開けた時からずっと一緒にいたせいか、僕を親だと思っていたみたいです。布団に入ると、いっせいに4匹が潜り込んでくるんです」

 というほど、子猫たちは津田氏に懐くようになったという。

 まるで本当の子どものように育ててきた子猫たちも、生後1カ月後くらいになると自由に動き回るようになる。そんな時、当時付き合っていた女性が家に忘れていったフランス人形の衣装で子猫たちが遊んでいる姿を見かけた津田氏は、子猫たちに人形の衣装を着せて成長記録を撮るということを始めたそうだ。

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