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ビジネス派か、クリエーター派か……御大・宮崎駿の引退で激化するジブリ“跡目争い”

frweaqg.jpg『風立ちぬ』公式サイトより

 9月6日に引退会見を行った宮崎駿監督だが、この影響でスタジオジブリの跡目騒動が浮上している。

 ジブリは以前から、アニメ制作の技術者が鈴木敏夫プロデューサーに付く「クリエイター派」、作品から派生する利権をうまく売る営業系が星野康二社長に付く「ビジネス派」の二大派閥化がささやかれていたが、「カリスマの引退で最悪、分裂する可能性もある」という関係者の話がある。


「もともとジブリは宮崎監督と高畑勲監督、鈴木さんたちクリエイター系の方々が『自分たちの作品作りを楽しむ』と始めた会社で、企業としての拡大は狙っていたものではなかったですし、天才肌の宮崎監督がなんでもトップダウンで決めてきた社風もあって、クリエイターとしての後継者を育てるような感覚が希薄でした。そこでビジネス派が幅を利かしていたので、今後は亀裂が深まると思います」(同)

 実際、星野社長はウォルト・ディズニー・ジャパン出身の人脈を生かし、海外へ作品を売る道筋をつけたり、著作権事業を軌道に乗せ、現在のジブリの主導権を握っている人物ともいわれる。ただ「今回、引退会見を仕掛けたのは、鈴木プロデューサー」と関係者。

「何しろ宮崎さんは、鈴木さんの憲法9条発言をかばうために過激な発言をしたほど、両者の信頼関係は鉄壁。今後の鈴木さんの立場を尊重したわけです。ビジネス派への牽制と見ることもできるんです」(同)

 宮崎御大は今後も一部の事業には携わっていくという姿勢を見せてはいるが、それだけビジネス派の勢いに警戒感があるということか。

「クリエイター派は製作スタッフの意向を汲んで、毎作品30億円もの予算を割いてきましたが、堅実な星野社長なら“無駄を省く”として削減に傾くのは間違いない。社内で出世したい連中も当然、星野社長寄りなので、肩身が狭くなるクリエイター派が“自分らでやろう”と抜ける可能性だって否定はできない」(同)

 一説にはクリエイター派の有力役員が宮崎監督の息子、吾郎氏を担ごうとしたこともあったというが、当の本人が「経営には興味がない」と涼しい顔で返されたともいわれる。また、そんな内紛の予感を察してか、ジブリ傘下のアニメーターらに対して、別の大手制作会社が引き抜きに動いているという話も聞かれるほどだ。

 渦中のジブリの若いアニメーターを直撃すると「跡目騒動? 自分には分かりません。いま準備している企画がたくさんありますし、作品に取り掛かっていることで精いっぱい」と内紛は否定したが、作れば大ヒットのジブリ・ブランドだけに内乱の“風立ちぬ”とならないことを祈りたい。
(文=鈴木雅久)

最終更新:2013/09/17 12:00
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