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九州プロボクシング界の闇……「元ヤクザ」発言訴訟は終わっても「不正会計問題」は泥沼化

「YANAGIHARAボクシング&フィットネスジム」公式サイトより

 九州のプロボクシングジム会長から「元ヤクザだ」と虚偽の中傷を受けたとして、別のジム会長が慰謝料を求めていた裁判で、4月27日に福岡地裁が名誉棄損を認め、被告に10万円の支払いを命じた。

 訴えを起こしていたのは、福岡・北九州市の「YANAGIHARAボクシング&フィットネスジム」の柳原廣一会長で、昨年7月に行われた西部日本ボクシング協会の会合において、三松スポーツボクシングジムの松尾友徳会長から「元ヤクザ」とウソの暴言を浴びせられたとして、100万円の損害賠償を求めていた。

 西部協会は主に九州方面のジムが加盟しているプロボクシング組織で、問題の発言は協会内に起きた不正会計について、約30名のジム会長が協議していた中であった。不正問題の責任を問われて協会の事務局長を解任された松尾会長が、後任者らの選任を話し合う中で、名前の挙がった柳原会長について「元ヤクザとか金貸しだ」と言い放った。

 出席した別のジム会長によると「松尾さんを鋭く追及していたのが柳原さんだったので、その腹いせにも見えましたが、『柳原さんは元ヤクザだからダメだ』というような感じで言った」という。

 裁判の中で松尾会長は、柳原会長が暴力団の関係者であるかどうかは知らなかったが、前職が「金貸し」であり、暴力団組織「工藤会」にも詳しい話をしていたからという理由で、「真実であると信じる相当の理由があった」と主張。

 しかし、柳原会長は「松尾会長からしつこく工藤会について聞かれ、知っていたことを答えたことはあっても、自分が関係者だと言ったことはありません。前職が金融業であったことから、元ヤクザだという偏見を植え付けられた」と反論。前職については「福岡県知事登録の正規の金融業で、まして闇金などでもなかった。暴力団と親しかったこともなく、逆に関係を断って脅されたことがあるほどです」と柳原会長。

 また、柳原会長が2009年に同協会に加盟する際の保証人が松尾会長であったことも明かし、「暴力団関係者であればそもそも松尾会長が推薦人であることがおかしい」としていた。

 このリング外バトルは、小川清明裁判官が「原告が暴力団関係者として内情を詳しく話したとの事実は認めることができない」として「元ヤクザとの発言は、聞き手に遵法精神の欠如を想起させる」「金貸しとの発言は無許可営業や高利貸しをイメージさせる」と違法性を認めた。

 この判決を受け、柳原会長は「元ヤクザというウソの中傷は論外でしたが、私は“金貸し”という言い方もひどいと思って裁判を起こしました。被告は『銀行も貸金業も同じ金融業だから中傷ではない』と主張していましたが、仮に私が元銀行員であれば『元ヤクザで銀行員だ』とは言わなかったはず。違法なことは一切せずに営んでいた過去の金融業を、まるで悪質な業者だったように言われたことは許せず、全面的に主張が通った当然の判決だと思います」と話した。10万円の支払いでは弁護士報酬など訴訟費用の方が高くつきそうだが、「これはお金の損得が重要なのではなく、間違っていないと思うことを貫く、正しい方が勝つんだという姿勢をジムのボクサーたちに伝えたかった」と話した。

 ただ、これで協会内バトルが解決したというわけではなさそうだ。裁判のきっかけになった西部協会の不正会計は現在まで解決しておらず、協会のトップは現在、元世界チャンピオンの平仲信明・平仲ボクシングスクールジム会長が引き継いではいるものの、1月の会合でその平仲氏が「過去は水に流す」とする採決を取ろうとしたことに、柳原会長らは猛反発。松尾会長らが「横領とかではなく、ただの記載ミス」とした説明にも納得できず、責任の所在をハッキリさせるよう執行部に強く求めている。

 こちらも下手をすれば法廷闘争となりかねない雲行きで、第2ラウンドが近いかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2018/05/08 22:30
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