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DeNAベイスターズの「横浜銀行」にファンが苦笑いした理由 「とんだブラックジョーク」

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『YOKOHAMA STAR NIGHT』公式ホームページより

 プロ野球のユニフォームは長らく「ホーム」と「ビジター」の2種類を着用するのが当たり前だったが、近年はオールドユニフォームを復刻したり、期間限定で特別ユニフォームを着るのが大ブーム。来場者にも同じデザインのユニフォームを配るイベントは大人気だ。DeNAも先日、スペシャルユニフォームを配るイベントを発表したが、そこでなぜ、一部のコアなファンが微妙な反応をしたのか?

 7月18日、DeNAは今年度の『YOKOHAMA STAR NIGHT』の詳細を発表した。このイベントは2012年から行われているもので、今年は記念すべき10回目。「一人ひとりが星のように輝いてチームも街も元気になる」という想いが込められたもので、期間中は球場の内外で様々なイベントが行われるほか、スペシャルユニフォームが用意され、観客にも配布される。今年のイベントテーマは「STAR NIGHT X(スターナイト テン)」。「10年間歩んできた想いや経験を“クロス”させ、新しい未来へとつなぐ一歩を踏み出していく」というメッセージが込められているという。

「DeNAは大洋時代からBクラスが定位置で、球場が中華街やみなとみらいから至近距離にあるのに、2011年には観客動員数が110万人にまで落ち込みました。しかし2012年に親会社がDeNAに変わると、本気で客を呼び込む改革に取り組み、2019年には観客動員数が228万人まで激増。あっという間に2倍に増えました。

 2020年、2021年はコロナで動員に制限が掛かっていますが、2019年は球場の座席稼働率がほぼ100%で、中でも『YOKOHAMA STAR NIGHT』は、例年争奪戦が繰り広げられるプラチナチケットです。今年は対象カードが巨人戦なので、いよいよ激戦になりそうですね」(週刊誌スポーツ担当記者)

 ところが18日、イベントの詳細が発表されるとネットがザワついた。ファンが反応したのは「横浜銀行」の4文字。横浜銀行は地元きっての大企業で、2014年から同イベントを協賛しているが、「Supported by 横浜銀行」というイベントタイトルは、オールドファンにとっては“聞き捨てならない”ものだった。

「ここのところあまり見かけませんが、横浜が5位や6位が定位置だった時代、首位を走るチームに3タテを喰らうと、スポーツ紙などに『横浜銀行』と書かれたものです。これは大洋時代からある呼ばれ方で、横k浜が対戦相手だと相手チームの貯金(勝ち星)が増える・借金が減るという意味の“蔑称”です。ここ数年間は何度もCSに進出し、そういったイジりとは無縁でしたが、今年はスタートで大きく躓いたことが響いて、現在ビリ。しかも巨人戦はここまで1勝8敗とボロボロで、まさに“横浜銀行”状態です。

 しかもこれまで『YOKOHAMA STAR NIGHT』では巨人と2度戦っていますが、これまで0勝6敗。一度も勝っていません。だからファンは、今年のイベントが巨人との3連戦だと知り、『とんだブラックジョークだ』という声を上げたのです」(ディープな横浜ファンのライター)

 いくら勝負は時の運とはいえ、ホームで通算0勝6敗は確かに酷すぎる。巨人は現在、阪神と微差の2位。今シーズンの行方は“横浜銀行”が決めるかも?

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2021/07/23 14:00
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