日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル > STARTO(旧ジャニーズ)  > ジャニーズ問題当事者の会代表への疑念

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表、過去に「ジャニーズの入り方」指南の“矛盾”

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表、過去に「ジャニーズの入り方」指南の“矛盾”の画像
ジャニーズ事務所

 現在来日中の国際連合人権理事会「ビジネスと人権」に関する作業部会のメンバーが、8月4日に記者会見を開く予定だ。

 今回の公式訪問では5人の専門家のうち、ナイジェリアとタイ出身の2人が来日して調査。東京や大阪、愛知、北海道、福島などを訪問して、企業の事業活動に関連した人権侵害の防止策や被害が生じた場合の対応などについて日本政府と企業の取り組みを調査し、評価するというが、やはり注目されているのはジャニーズ事務所創業者の故・ジャニー喜多川前社長による未成年への性加害問題だろう。

 元ジャニーズJr.のメンバーらで結成された「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の代表で、タレント・作家の平本淳也氏は、6月14日に国連人権理宛に英語の意見書を送ったといい、これを受けて今回の作業部会来日時にジャニーズ性加害問題についての聞き取りが行われることが決まったと、7月17日に開かれた当事者の会の初会合にて明かしている。

 当事者の会のメンバー7人全員が聞き取りに応じたといい、4日の記者会見で人権理側がどうジャニーズ性加害問題を“評価”するのかが気になるところだが、一方で、当事者の会代表の平本氏の過去もここにきて注目を集めている。

「86年に退所した元ジャニーズJr.の平本氏といえば、元フォーリーブスの北公次氏による89年の告発本『光GENJIへ―最後の警告』(データハウス)で被害を証言し、その後自身も90年代に合計20万部を売り上げた『ジャニーズのすべて』シリーズ(鹿砦社)などのジャニーズ関連本を出版したことなどで知られますが、著作はほぼジャニーズ絡み。特に監修を担当した『ジャニーズおっかけマップ』(鹿砦社)などはタレントの実家や自宅の住所や電話番号などを無断で掲載した悪名高いシリーズで、出版差し止めになったことでも有名」(芸能記者)

 そして今、特に注目を集めているのが、2017年に「デイリーニュースオンライン」(メディアシンク)で連載していた「平本淳也のジャニーズ社会学」のとある記事だ。

「当初はSMAP解散騒動について元ジャニーズJr.として私見を述べるコラムだったのが、徐々に“芸能人の薬物事情”やベッキーの不倫騒動に触れたりと散漫になっていきましたが、2017年7月26日には〈【ジャニーズの入り方】オーディション内容や応募方法の裏ワザ〉なるコラムを寄稿。『ジャニーズ出身で良かったと思うことは多々ある』と始まり、ジャニーズのオーディションの様子や、ジャニー氏から直接電話連絡が来る『ジャニ電』の応対の仕方などを説明しています。『僕の元には「どうしたらジャニーズに入れますか?」という質問が多く寄せられてきて、これまでに結構な合格率で送りこんでいる』とも自負しており、一方でジャニー氏の性加害については一切触れていません。さらに、連載最後の記事ではジャニー氏の誕生日に寄せて『敵も味方もなく、みんなジャニーズ……何年経ってもジャニーズ、先輩も後輩も同期もジャニーズ、集まれば何だかんだで仲良しジャニーズ……そんな事務所、他にないぞ! ジャニーさん、おめでとう!』ともコメントしているんです」(同)

 さらに、2013年の平本氏のブログ記事も注目されている。

「とあるイベントに出演予定だったものの多忙のため行けず、代わりに新人に行ってもらった……という話の流れで、ジャニーズ時代、レッスンやドラマのオーディションに行くのが面倒だったため代わりに弟を『ジャニーさんが待つTBS』に向かわせ、『なにやら弟のことを大変気に入って頂けたようです(^^;;』『そして晴れてジュニアになった』と、実の弟がジャニーズに入った経緯も明かしているんです。

 先の連載記事しかり、ジャニー氏による性加害を知ったうえでジャニーズ事務所への入り方を指南したり、弟をジャニー氏のもとに送り込んだのだとしたら、これは性加害への加担と言えるのではないかと疑問の声が浮上しています。特に平本氏が代表を務めるジャニーズ性加害問題当事者の会の公式サイトでは、『ジャニーズ(ジャニー喜多川)による性加害問題は実に半世紀以上もの間に繰り返されてきた前例を見ない最悪なる性犯罪事件』としたうえで、『加担や隠ぺいといった組織ぐるみの疑いもある極めて重要な事案であるにも関わらず未だに被害者への謝罪すら行われていません』と現状を説明しているため、平本氏自身の“加担”はどうなのかと批判する声も出始めています」(同)

 ジャニー氏による性加害は60年代から報じられており、90年末からの「週刊文春」(文藝春秋社)による告発キャンペーンに対する裁判では性加害の部分において真実性が認められたことや、俳優の服部吉次氏などジャニーズ事務所に在籍したわけではない人物からの告発も出てきていることからして、性加害そのものがあったのは間違いないだろう。また、長年“噂”されてきたジャニー氏による性加害を大手メディアがつい最近まで取り上げてこなかったのも事実だ。

 人権理が動き出すなど国際的な問題にも発展しそうなだけに、「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と弁明したジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子氏のみならず、当事者の会の代表を務める平本氏にも、“説明責任”が求められそうだ。

 

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2023/08/04 11:00
ページ上部へ戻る
トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真