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Number_i、ゴリゴリHIPHOP路線に一部ファンは困惑も…海外進出への「本気」強調

Number_i OFFICIAL YouTube/GOATOfficial Music Video)

 元King & Princeの平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が結成した新グループ「Number_i(ナンバーアイ)」の1st配信シングル「GOAT」が1月1日にリリースされた。YouTube上で公開されたミュージックビデオが3日間で1000万回再生を突破するなど国内で話題になる一方、米ニューヨークで3人が登場した広告が展開されるなど海外進出への動きも本格化しているようだ。

 タイトルの「GOAT」は「Greatest Of All Time」の頭文字を取ったスラングで「史上最高」「最高到達点」を意味し、デビュー曲にして最高傑作を予感させるナンバー。全編ラップという挑戦的な楽曲となっており、Number_iの方向性を示しているともいえそうだ。

 椎名林檎らも担当する児玉裕一監督が手がけたMVでは、3人が完成度の高い映像美の中でキレキレのダンスを披露している。振り付けは、King & Princeの「ツキヨミ」「ichiban」などを担当し、3人と縁が深いことで知られる世界的ダンサーのRIEHATA。音域と声質でしっかり差別化された三者三様のラップも印象的で、King & Prince時代とは異なる魅力と才能を感じさせる。

 MVは公開から3日で1000万回再生を記録し、5日には1300万回以上に到達。X(旧Twitter)では「#GOAT_10Mviews」が世界トレンド1位になった。

 すさまじいスタートダッシュといえるが、一部のファンからは困惑の声もある。先述したように今作は全編ラップで想像以上の「ゴリゴリのヒップホップ」となっているため、King & Prince時代とのギャップに戸惑う人が少なくないようだ。実際、SNS上では「正直、私はまだまだキラキラアイドルの3人を見ていたかった」「いい悪いではなく、好みの問題で私は合わない」「キラキラ王子様からのリブランディングについていけない人は出てきそう」といった声が聞こえている。

 ファンも驚くようなゴリゴリのヒップホップ路線については、神宮寺が「せっかくだったら日本のアーティストの方々があまり最近やってないような、ゴリゴリのヒップホップというジャンル、そしてそのカルチャーを自分たちNumber_iなりに表現したいよねっていうことで、このような楽曲にさせていただきました」と説明している。

 また、所属事務所「TOBE」の代表でプロデューサーでもある滝沢秀明氏は、スポーツ紙のインタビューで「今までアイドル的な存在で活動していたが、デビュー曲に関しては、グローバルに挑戦できるような楽曲にしたいという本人たちの意向を反映させています。今回は日本語詞で日本代表としてチャレンジしているというメッセージを海外に届けたいという狙いがあります」とコメント。さらに「今まで応援してきたファンの方が聴いたら、けっこう衝撃的な、とがってる楽曲になると思うんですが、『自分たちのこれからを皆さんに示す』という意味ではNumber_iの覚悟を乗せた楽曲になるかと思います」などとも語った。

 前事務所を退所する時にメンバーたちが口にしていた「海外進出」に向けた、シンボル的なデビュー曲として、楽曲のコンセプトが決まったようだ。

 海外進出については本気で取り組んでいくようで、SNS上ではアメリカ在住らしきネットユーザーが「ニューヨークのサイネージ広告でNumber_i発見」と報告。タイムズスクエアのやや南、有名なスポーツアリーナ「マディソン・スクエア・ガーデン」の近くの交差点で「Tokyo Super Hits!」の文字と共にNumber_iの写真が大きなサイネージ広告として表示されている動画が投稿された。

 これは日本アーティストの音楽を世界のリスナーへ届けるSpotifyのプレイリスト「Tokyo Super Hits!」のカバーにNumber_iが登場したことに関連した広告とみられ、大手配信サービスを使った世界進出が早くも始まっているようだ。

 キラキラのアイドルから一転、今回のデビュー曲で世界標準のアーティストを目指すことを宣言したともいえるNumber_i。国内のファンの熱烈な応援はもとより、海外のYouTuberたちが「GOAT」のリアクション動画を相次いでアップするなど国外にも反響が広がっている。ついに「世界」への挑戦を始めた3人が、これからどのような活動を展開していくのかを含め、国内外で注目される存在になりそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/01/06 10:00
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