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Snow Man大みそかYouTube配信大成功で浮き彫りになる「紅白歌合戦の終えん」

Snow Man大みそかYouTube配信大成功で浮き彫りになる「紅白歌合戦の終えん」の画像1
「FAMILY CLUB Official Site」より/Snow Man

 旧ジャニーズ事務所の9人組グループ・Snow Manが2023年12月31日、公式YouTubeチャンネルにて『Snow Man Special Live ~みんなと楽しむ大晦日!~』を生配信し、一時133万人以上が同時視聴、YouTubeライブ日本最大同時接続数の日本記録を樹立した。

 旧ジャニーズ事務所に所属する人気グループの大みそかといえば、『NHK紅白歌合戦』と東京ドームで開催される『カウントダウンコンサート』(通称カウコン)に出演するのが定番だった。Snow Manも、2021年、22年と2年連続で紅白に出場、東京ドームでのカウコンにも毎年出演していた。

 しかし2023年は創業者である故ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、ジャニーズ事務所は解体、被害者救済のためのSMILE-UP.とマネジメントを行うSTARTO ENTERTAINMENTに移行。その影響でNHKは旧ジャニーズ所属アーティストには紅白出場依頼をしないと発表し、カウコンについても開催自粛となった。

 そんな状況下で行われたSnow ManのYouTube配信だが、その内容はかなり充実したものだったようだ。

「単純なスタジオライブではなく、CGを駆使した演出があったり、ユニットで歌合戦をやったりなど、楽しませる要素がふんだんに盛り込まれていました。ライブパートは2時間ほどで、その他年越しの瞬間にはトークパートもあり、1つの音楽番組としてもクオリティーの高いものでしたね。ファンサービスとしては、このうえないものだったと思います」(レコード会社関係者)

 Snow ManがYouTubeライブ日本最大同時接続数の新記録を打ち立てたその裏側では、旧ジャニーズ事務所のアーティストが一切出演しないNHK紅白歌合戦が放送されていた。その平均世帯視聴率は、第1部29.0%、第2部が31.9%でともに過去最低。第1部については初の30%割れとなった。

「昨年末の紅白の視聴率が悪かったのは、旧ジャニーズが出なかったことも少なからず影響してはいるでしょう。もはや国民的音楽番組としての価値もかなり下がってしまった。Snow Manとしては、YouTubeで配信して大正解でしょう。紅白での1曲よりも、2時間たっぷりライブを見られたほうがファンもうれしいですしね」(同)

 紅白歌合戦は、出場者に支払われるギャラは少なく、衣装などの諸経費もアーティスト側が負担するといわれ、事実上アーティスト側の“持ち出し”で出演することも多い。

「紅白に出ることで幅広い世代に知られ、キャリアにも箔(はく)が付く。それがアーティスト側の最大のメリットです。だからこそ“持ち出し”であっても、多くのアーティストが出演したがる。しかし視聴率が落ちて、国民的番組としての価値が下がっているいま、紅白のメリットも少なくなっているのも確か。特にSnow Manのような若いリスナーに向けたアーティストであれば、ネットを駆使したほうがよっぽど宣伝効果が高い。

 YouTubeで2時間ものライブを配信すれば、その魅力はダイレクトに伝わりますし、配信ライブをソフト化すれば収益を得ることもできるし、YouTubeのチャンネル登録数が増えれば、企業案件などバリューも高まる。いいことずくめなんですね。YouTube生配信の価値が知れ渡った今、わざわざ“持ち出し”で紅白に出演するメリットはなくなったとも言える」(同)

 今回のSnow Manの生配信は、“紅白の代わり”というだけでなく、“カウコンの代わり”という位置づけでもあるが、毎年恒例のカウコンについても、見直すタイミングなのではないかという声もある。音楽事務所関係者はこう話す。

「東京ドームでのカウコンは一部フジテレビで中継されていましたが、現地で見ているファンと現地に行けないファンとの間で、かなり温度差があったのも事実。現地でカウコンを見ている一部のファンだけが盛り上がっているように感じられて、不満を抱えていた全国のファンも多かったわけです。しかし、YouTubeであれば、そういった格差を是正できる。

 さらにいえば、今後世界のマーケットを狙っていくのであれば、ネットでの生配信を上手く活用していくのは当然。今後もカウコンはやっていくなら、ネットで無料生配信するといった形のファンサービスも重要になってくるでしょう」

 今回のSnow Manの大みそか配信の成功は、旧ジャニーズ事務所のアーティストだけでなく、そのほかのアーティストにも影響を与えそうだ。

「今年の紅白は旧ジャニーズ勢がいなかったということもあって、K-POP関連のアーティストが多かった。世界をターゲットにしているK-POP勢にとって、日本は重要なマーケットではありますが、大みそかのスケジュールを日本のためだけに割くのは、機会損失になっているのではないかという指摘もある。

しかも、紅白の視聴率が下がっていて、さらには日本の視聴者から“K-POPばかりだ”などと批判されている。K-POP勢にとって、紅白露出が効果的かどうかは今後判断が分かれそうです」(同)

 不本意な形で「紅白不出場」「カウコン非開催」となった旧ジャニーズ勢だが、Snow Manの配信成功は歴史に残る快挙だったことは疑いようもない。紅白の視聴率ワースト記録と併せて、エンタメ界が音楽番組のあり方を考えさせられる年越しだったといえそうだ。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2024/01/05 22:30
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