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不良最強決定格闘技大会『THE OUTSIDER第7戦』鮮血レポ!(後編)

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■前編はこちら

“横浜義道会初代総長 濱の狂犬”
黒石高大(22歳・神奈川県・出場5回目)

 出れば負ける。そして必ず乱闘が起きる。アウトサイダーきってのお騒がせ男・黒石が、トーナメントの選考試合で、ついに念願の初勝利を収めた。今回は乱闘ではなく、歓喜した仲間のなだれ込み起きた。感涙にむせぶ黒石に話を聞いた。

──おめでとうございます。

「やったー、もう超うれしい!」

──格好よかったですね。

「パウンド、しょぼくなかったですか?」

──気迫で勝っていたような。


「でしょ? 俺のオーラに、相手がビビってるの分かったもん(笑)」

──こうなったもう、トーナメント優勝を目指すしかない?

「いやー、このままじゃ勝てないから練習しないとな。いや、やっぱ練習しない! (高垣)勇二君と遊ぶ!」

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──しかし、今日は体のキレがよく、以前に比べ胸板も厚くなりましたね。かなり練習を積んでいるのでは?

「いや、少ないときで1日30分、多くても1日2時間程度しか練習できないんですよ」

──仕事が忙しくて?

「そうっす。あと、コレコレコレ(と言って小指を立てる)」

──今、何がしたい?

「そんなの決まってるじゃないですか。オ×コ。それしかない!」

 ロビーで祝福の嵐を受けた黒石。女性の知人を見つけるなり、「勝ったからやらせて!」と迫っていた。

IMG_7828.jpgTHE OUTSIDER 第7戦 ポートレート【03】
黒石高大選手(撮影/水野嘉之)

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“天才不良品”
三枝美洋(29歳・千葉県・出場2回目)

 一見穏やかなこの男。試合中も感情を露にせず、試合後の口調も淡々としているため、その凄みは伝わりづらい。が、「ちょっと(対戦相手に)ガッカリしました。次はもうちょっと頑丈なオモチャで遊ばせてください」という勝利者マイクの発言内容に象徴されるように、すべては強すぎるがゆえの余裕なのだと解釈すれば、途端に凄みが増してくる。

 トーナメントの選考試合を当然のように勝ち抜いた三枝に話を聞いた。

──試合運びに余裕を感じました。まだ全力を出し切っていないのでは?

「ちょこちょこ出したぐらいですね。寝技のときに、『コイツ、叩いちゃっていいのかな?』って思うぐらい余裕がありました。『いいの? 叩いたら終わっちゃうよ』って(笑)」

──ご自身のことを、強いと自覚したのはいつ?

「道場で練習中、プロの選手と対等に渡り合ってるときですね」

──格闘技歴は?

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「始めたのは6年ぐらい前ですけど、僕は面倒くさがりなんで、道場に通うのは年に1回ぐらいのペースでした。アウトサイダーを知ってからは、月に1~2回に増えましたし、この大会前の2週間ぐらいはみっちり練習しましたが」

──子供のときから喧嘩は強かった?

「と思います。小学校3年生のときに6年生を叩いてましたからね(笑)」

──同じ千葉県出身のアウトサイダー・小林聖人氏いわく、三枝選手は「エリートヤンキー」だそうで。

「エリートかどうかは分からないけど、中3のときに地元の有名な暴走族のトップの人のところに行って、『入れてくれ』と言ったのは確かです。で、すぐに頭やって。他に腕っぷし強い人がいなかったんで、俺がやるしかないだろ、と」

──抗争も絶えなかった?

「ええ。今は一緒に遊んでる津田沼のKGBの連中とも、かつては対立してましたんで」

──当時の喧嘩のエピソードを聞かせてください。

「うーん……。喧嘩すると、いつもすぐに終わっちゃうんですよ。最初のパンチで終わっちゃう」

──警察沙汰は?

「それはしょっちゅうですね。暴走族時代、ヤクザの事務所で電話番してる最中にガサが入って、そのままパクられたときは、鑑別所からストレートで少年院に行きました」

──よほど悪いことをしたのでしょうか?

「強姦以外はほぼ全部、という感じですかね(笑)」

──今は更生してますか?

「そうですね。喧嘩を売られると、向こうが可哀想に思えてしまうので、こちらから先に謝ってしまいますね。手を出されたら、やり返しますけど」

──金島欣和選手と戦いたいとマイクでアピールしてましたが、その心は?

「彼、寝技ばっかりやってるでしょ? 僕もどちらかというと寝技のほうが好きなんで、寝技同士でねちっこく対決できたら面白いかなー、と。まあ、途中で手が出てしまうと思いますけどね(笑)。卑怯なんで、僕」

──三枝選手をトーナメントの優勝候補と目する声も多いですが。

「もちろん、僕しかいないんじゃないかな。どう見ても」

──強いてライバルを挙げるなら?

「学金狗。彼は強いんじゃないでしょうか」

──学金狗選手との対戦が実現したら、殴り合いを?

「やるしかないでしょう」

 終始、紳士的な受け答え。この男が感情を露にして暴れたらどうなるのか? 興味は尽きない。

IMG_7828.jpgTHE OUTSIDER 第7戦 ポートレート【04】
三枝美洋選手(撮影/水野嘉之)

IMG_7828.jpgTHE OUTSIDER 第7戦 ポートレート【05】
林”HITMAN”大輔選手(撮影/水野嘉之)

IMG_7828.jpgTHE OUTSIDER 第7戦 ポートレート【06】
清水征史郎選手(撮影/水野嘉之)

IMG_7828.jpgTHE OUTSIDER 第7戦 ポートレート【04】
吉永啓之助選手(撮影/水野嘉之)

 この日の選考試合に勝利して、トーナメント本戦への進出を決めたのは、上記の黒石高大、三枝美洋のほか、学金狗、武井勇輝、滝本光成、モルトマン、岸野雄一、林”HITMAN”大輔、鳥海誠、浦野貴之、川端修平、金島欣和、花道、野村剛史、吉永啓之輔の15名。

 トーナメント本戦は10月11日と12月13日の2回に渡って行われ、優勝者には賞金100万円が与えられる。
(取材・文=岡林敬太/記事中写真=大根篤徳)

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最終更新:2009/08/18 17:00
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