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【退屈巡礼】vol.24

『危険!! 入るな!』の看板もまぶしい激ヤバスポット「ジャパンスネークセンター」

vol24-15.JPG寂れ感がたまらないコブラちゃん。

この退屈なご時世に、退屈しのぎに退屈そうな場所に行ってみるシリーズ【退屈巡礼】。第24回は、群馬県太田市にあるデンジャラス・スポット「ジャパンスネークセンター」をたずねてみました。スネークセンターの様子はこちらから

 いちおうこの連載、「退屈巡礼」というタイトルではありますが、基本的には「あまり普通の人は行かなさそうな場所に行ってみる」という姿勢です。なので、「退屈」というよりは「なんだかヤバそうなところ」も守備範囲に入ってくるのですが、今回はまさにそれ。なにせほとんどヘビしかいないところですからね。


 というワケで、今回紹介いたしますのは「ジャパンスネークセンター」。どう考えてもヤバいに決まってる! という感じですが、実際に現地へ向かってみますと、なんだか無理してハッピーな感じに描かれたヘビの看板、そしてそんな明るさとは対極的な雰囲気でチラリと見える観音像や寂れたムードの入口……こ、これはヘビの危険さとは別の意味でヤバい!

 とまぁ、この連載としてはたいへんテンションが上がったところで入場してみると、いきなり園内に流れる「♪わくわく~ どきどき~ わっくわっくどきどき~」と緊張感のカケラもない歌……なんでもこれ、『ようこそ! ジャパンスネークセンターへ』というオリジナルソングらしいのですが、あまりにユルすぎて全身の力が抜けかけたところ、そんな気分が一気に吹き飛ぶ看板が。「毒ヘビ危険!! 入るな!」って、何事かと思いきや、マムシが屋外飼育されているエリアとのこと。もちろん、マムシが這い出てきたりはしないようにちゃんとなっていますが、なかなかこんな不穏な看板が出ている施設はそうそうありません。

 もちろん屋内展示もなかなかのデンジャラスゾーンの連続。まずアナコンダなどの大型のヘビが展示されている「大蛇温室」、その名もズバリな「毒蛇温室」、さらに先日、原宿でマニアが飼っていた毒蛇に本人が咬まれるという事件で押収されたヘビなどが展示されている「熱帯蛇類温室」……と、どれも物騒な展示室ばかり! 特に世界中のよりすぐりの危険なヘビが集められた毒蛇温室は必見です。……かと思えば、いきなりユル~い造形の恐竜コーナーや寂れ度満点の標本コーナーなどもあったりして、本当にいろんな意味でヤバいとしか言いようがありません。

 そしてスネークセンターで一番の人気コーナーといえば、研究員のお兄さんの軽妙なトークが最高の「ハブの採毒実演」をはじめとする、数々の実験イベント(ただし開催日は決まっているので、あらかじめ公式ホームページなどでご確認を)。単にショー的なものではなく、ヘビに対する誤解と正しい知識や、もし咬まれた場合の対処法など、本当に身になることを楽しく学べるイベントで、命がけともいえる行為には敬意をはらいたいと思います。まぁ、ものすごく好きでやってるようにしか見えませんが……。

 こんな極限の危険とユルさが奇跡の融合をしているスネークセンター、ヘビ好きの人はおすすめしなくても行くと思いますが(マニアの間では「聖地」と呼ばれている場所ですからね)ヘビが苦手な人も、行くときっと認識が変わるんじゃないでしょうか。というか、研究員のお兄さんがヘビ好きになるまで帰してくれないと思いますけどね。


ほとんど無理矢理にかわいく描かれたヘビのイラストがお出迎えするゲート。
「採毒室」では、イベントがある日なら様々な形でヘビの持つ脅威の能力を見せてくれる。
ビビらせながらも正しい知識を教えてくれる軽妙なトークも最高!
なぜかこんな場所なのに毎度いるらしいヘビ嫌いの人は、触れるようになるまで帰れないかも!?
(もちろんこれは無毒の安全なヘビです)。
園内一の危険地帯・毒蛇温室。もし咬まれたらただでは済まないヘビたちと、
咬まれたらどうなるのかがイヤになるほどよくわかる写真パネルでゾクゾクする体験をどうぞ。
こちらは毒は無いけど、とにかくデカい大蛇コーナー。
よく見ると、おとなしくてカワイイ気もしてきます。
ヘビをはじめとした、事件がらみで押収されたは虫類も展示中。
原宿の事件で押収された、世界最強の毒を持つというブラックマンバは
「くろ丸」というユル~い名前に決まったようです。
精神的にはどのエリアよりも危険な気がするマムシの屋外展示場。
冬は冬眠しちゃうのでお休みです。ご注意を。
大蛇を首に巻いての記念撮影なんてこともできます。
なんだかものすごいインパクトのある料理が当然のように書かれていたり。
なんともB級物件的なオブジェも園内に多数。
ユル~いテーマソングと合わせてお楽しみください。

ご利用の心得
・園内はとにかくヘビだらけ。でも、苦手な人にも正しい知識を得るため行っていただきたい。
・血清なども作られているマジメな施設でもあり、”もしものとき”のために覚えておいて損はありません。
・しかし全体から放たれる強烈なB級スポットのオーラも文句なし。そちらの趣味の方にも超オススメ。

あまり親切でないご利用案内
■営業時間 3~11月 午前9時~午後5時/12~2月 午前9時~午後4時30分
■休業日 無休
■入場料 大人1000円  小人(4歳~小学生)500円
■所在地 群馬県太田市藪塚町3318
■アクセス 東武桐生線「藪塚駅」より徒歩10分。またはJR両毛線「岩宿駅」よりタクシー7分。車の場合は、北関東自動車道「太田藪塚I.C」より約10分。または東北自動車道「佐野藤岡I.C」より桐生方面へ約40分
■HP <http://snake-center.com/>
(取材・文/大黒秀一)

ヘビ大図鑑―驚くべきヘビの世界

にょろにょろ。

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最終更新:2014/06/19 13:14
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